ハピスマ大学 (ハピスマ大学は、お金の基本から運用、活用まで「お金のことを学ぶ、あなたと家族のための大学」です。)

STEP3 使う 第8回 「消費」「浪費」「投資」の3つのモノサシ①

前回までの「把握する」というステップでは、家計簿を使って“お金の流れ”を把握することの重要性をお話ししました。 この機会に家計簿を始められたみなさんは、無事継続できているでしょうか?
家計簿をつけると、何にどれだけお金を使っているかが明らかになるもの。 ただ、このときにもう一工夫すると、自分のお金の使い方がもっとハッキリしてきます。その一工夫とは、 使ったお金を「消費」「浪費」「投資」(ショウ・ロウ・トウと覚えてください)という3種類に分類する作業です。
……なんていきなり言われても、ピンと来ないですよね。詳しくご説明していきましょう。

出費はすべてショウ・ロウ・トウで区分けできる!

まず、「消費」とは、“生活する上で必要な出費”のこと。 住居費や食費、水道光熱費、日用品費、被服費、交通費、子ども費、生命保険料など、あらゆる出費があてはまります。 ただし、たとえ被服費であっても、何万円もするようなブランド物を頻繁に買っている場合は、消費に含まれません。 この後詳しく触れますが、それは「浪費」に分類されます。

その「浪費」の定義は、“生活に必要のない出費”。 なくても生きていけるモノ・サービスにお金を使ったら、それはもれなく浪費です。 その代表例が、タバコやお酒、コーヒーといった嗜好品の類い。 また、度を超えたギャンブルも浪費ですし、前述したように高すぎるブランド品など、 身の丈に合わないものを頻繁に買うのも浪費です。 そこまでほしくないものにストレス発散でお金を使ってしまったら、それも浪費といえるでしょう。 そのほか、仮に十数年前、金利がやや高い時代に契約した固定金利の住宅ローンを、 借り換えもせずほったらかしにしているようなときも、その利息分が浪費と位置付けられます。

最後に「投資」は、“生活に必要はないものの、将来に役立つ出費”を指します。 投資信託や株式などによる資産運用はもちろんですが、預貯金に回したお金も投資ですし、 資格などの取得費用や、スキルアップのための勉強代などの自己投資も、投資に含みます。 また、人脈を広げるための飲食費なども、場合によっては投資にカウントしていいでしょう。

3つの定義はおおむね把握できましたか?  出費を分類するとしたら(細かいことを言い出すと細分化されてしまうのですが)、 大ざっぱにはこの3種類しかないと考えてください。 つまり、みなさんの日々の出費は、必ずこの3種類のうちのどれかなのです。

日々のお金は3種類に分けられる。

家計簿の色分けで、自分の出費の〝構成比″が見えてくる

さて、冒頭の家計簿の話に戻ります。
一般的な家計簿は、たとえば病院に行ったら「医療費……2,700円」といった具合に、 何にいくら支払ったのかを記入します。すべての出費をこのように記載すれば、 たしかにお金の全体的な流れが把握でき、ムダも見えてくることでしょう。 ですから、人によっては、それで十分だと思います。
しかし、多くの人は“家計簿を振り返る”という作業でつまずきがち。 ざっと眺めてはみても、的確にムダを把握できないという事態に陥りやすいのです。

そこで、オススメしたいのが、家計簿の記録を、先ほどのショウ・ロウ・トウで分類するやり方です。
事前に準備するのは、家計簿、それと3種類のマーカーです。 最初は、直近1カ月分の記載された出費を、すべて分類してみましょう。 たとえば、先の「医療費」なら、それが何にあてはまるかを考えます。 この場合は、恐らく消費ですね。ほかに、「生活に必ずしも必要なわけではないけど、何となく買っちゃった」というものがあれば浪費、貯金した分などは投資に色分けします。
はじめのうちは何がどれにあてはまるのかがうまく判断できなかったとしても、いちいち悩まず、大体の予想でざっくり分類して結構です。

1カ月分だけでも色分けすると、自分の出費の構成比が一目瞭然に。 通常は、最も消費が多くなるものですが、ムダなことにお金を使っている人は、もちろん浪費が多くなります。 もし、色分けで浪費の色を赤にしていたとしたら、家計簿の大部分が真っ赤になるはずです。 それを目の当たりにすれば、自分がいかにムダ遣いしていて、 浪費が多いかという事実を、視覚的に突き付けられることになるでしょう。 経験上、それは家計簿で単に数字の羅列をしているよりもインパクトがあり、 貯金や節約をしようというモチベーションを形成する役に立ってくれるのです。

ショウ・ロウ・トウの基本と効用を押さえたところで、次回はその理想的な配分、 浪費を削る軌道修正の仕方などについてお話ししていきます。

Point! 出費をショウ・ロウ・トウで分類すると、自分のお金の使い方の傾向が見える。