保険お役立ちコラム

50代でおすすめのがん保険とは?選び方とポイントを紹介

公開日:2020/07/07

※本記事についてのご注意

50代がなりやすいがんとは、どんながんなのでしょうか。50代ががん保険を選ぶうえでのポイントと合わせてご紹介します。

50代でおすすめのがん保険とは?選び方とポイントを紹介

がんの罹患率・死亡率の上昇

(1)【男性】がんの罹患率

厚生労働省によると、男性のがんが多い部位を1位から5位まで並べると、前立腺16.7%、大腸(結腸・直腸)15.5%、胃15.1%、肺14.9%、肝および肝内胆管4.5%の順となります。

図表1「男性に多いがんの部位(上皮内がんを除く)」

図表1「男性に多いがんの部位」

図表2は、男性に多い上位5つのがんについて、年齢別に罹患率を示しています。全体的に見て、どのがんも50代以降で罹患率が急上昇していくことに気が付きます。50代男性では、大腸(結腸・直腸)がんが最も多く、次に胃がんが続きます。

図表2「年齢階級別罹患率 (男性)」

図表2「年齢階級別罹患率 (男性)」

(2)【女性】がんの罹患率

同じく厚生労働省のデータより、女性のがんが多い部位を1位から5位まで並べると、乳房22.5%、大腸(直腸・結腸)15.7%、肺9.8%、胃9.0%、子宮6.7%となります。

図表3「女性に多いがんの部位(上皮内がんを除く)」

図表3「女性に多いがんの部位」

図表4は、女性に多い上位5つのがんについて、年齢別に罹患率を示しています。50代女性で最も多いがんは乳がんで、40代から60代まで高い水準で横ばいに推移していることがわかります。また、子宮がんの罹患率は2番目に高く50代半ばまで右肩上がりに上昇を続けています。ただし、50代では、こうした女性特有のがんの上昇率が止まるのに対して、それ以外のがんの罹患率は男性同様に上昇していくため、50代男性で最も多い大腸がんが、50代後半以降は女性においても2位となっています。

図表4「年齢別がんの罹患率(女性)」

図表4「年齢別がんの罹患率(女性)」

がん治療にかかる費用

全日本病院協会のデータによると、4つのがん(胃がん、気管支・肺がん、結腸がん、直腸がん)の医療費は、90万円以上となっています。

図表5「がんの治療にかかる費用」
がんの種類 医療費(1入院)
胃がん 996,965円
結腸がん 978,567円
直腸がん 1,150,026円
気管支・肺がん 913,065円

50代は、住宅ローンの返済、子どもの教育費、親の介護など、家計の中にさまざまな固定費を抱えていることの多い年代です。こうした家計では、使い道が自由なお金の割合が少ないため、病気やケガで入院をすると家計に大きなダメージを受けやすくなります。

がんになると、治療にお金がかかりますし、職場に復帰した後もしばらくは、身体の様子を見ながらの就労となるでしょう。もしもがんになった時、治療費や生活費の心配を少しでも減らして、治療に専念できるように、元気なうちにがん保険に加入しておきましょう。

50代の人のなかには、以前からがん保険に加入している人もいるでしょう。初期のがん保険は、入院給付金や手術給付金が保障の中心でした。がん保険は、医療の進歩に伴って変化を続けています。50代の人はこれからがんのリスクが高まっていく年代です。現在加入しているがん保険の保障内容が、今の治療方法や多様な治療の選択肢に対応しているのかを確認しておきましょう。

50代のがん保険におすすめの選び方

公的医療保険制度とのバランス

70歳未満の現役世代は、自己負担額3割で医療を受けられます。さらに、公的医療保険に高額療養費制度があるおかげで、1ヶ月の医療費自己負担額は、標準的な世帯の場合「80,100円+(医療費-267,000円)×1%」に抑えられます。月初から月末までを1ヶ月とするため、月をまたいで入院した場合には別々の月として計算するので注意が必要ですが、いずれにしても高額療養費の自己負担分がひと月の治療費の目途となるでしょう。

ただし、それだけを備えておけば万全かというと、そうとは言えません。なぜなら、差額ベッド代や入院中の食費については、公的医療保険が使えずに全額自己負担となりますし、入院準備などにも様々な費用がかかります。がんの陽子線治療や重粒子線治療といった先進医療を行う場合には、技術料が全額自己負担となります。経済的な負担を気にすることなく治療に専念して、治療の選択肢を広げるためにも、がん保険で備えておきましょう。

がん保険の保障内容

多くのがん保険では、がん診断給付金とがん入院給付金を主契約としていますが、どこまでを主契約とし、どんな特約を選べるのかは、保険会社によっても異なります。

(1)がん診断給付金

がんと診断されたときに、ある程度まとまった金額が受け取れる給付金です。どんな治療法をするのか、何日入院するのかに関わらず、早い段階で請求できるため、がんの治療費として活用しやすくなっています。

(2)がん入院給付金

がんの治療目的で入院した時に、入院日数に応じて受け取れる給付金です。がん保険の入院給付金は、がんによる入院に限られますが、入院日数無制限で給付金を受け取ることができます。

(3)がん手術給付金

がんの治療で所定の手術や放射線治療などをした場合に受け取れる給付金です。

(4)通院給付金

がんの治療で通院した場合に受け取れる給付金です。退院後、通院しながら治療を続ける場合に適しています。通院給付金日額×通院日数という形で受け取れます。

(5)がん先進医療給付金

がんの先進医療を受けた場合に、患者が自己負担した技術料相当額が、保険会社から支払われます。がん治療の先進医療として代表的なものには、陽子線治療や重粒子線治療がありますが、患者の自己負担額が1回あたり300万円前後と高額な治療です。なお、先進医療特約をすでに医療保険につけている場合には、がんの先進医療についてもそちらでカバーできるため、がん保険にまで先進医療特約をつける必要はありません。

(6)女性向けのがん特約

乳がんや子宮がんなど、女性特有のがんに備える特約が各社から出ています。女性向けと言っても、内容は保険会社によって様々で、女性特有のがんで入院した時に入院給付金を倍額支払う特約もあれば、乳がんで乳房切除をした時に乳房再建費用が支払われるものなどもあります。どこに重きを置いて保障をするかによって、特約保険料にも大きな差が出てきます。

(7)抗がん剤治療特約

抗がん剤治療をすると、入院か通院かに関わらず、抗がん剤治療を受けた月ごとに抗がん剤治療給付金が受け取れる特約です。

50代のがん保険を選ぶときのポイント

(1)がん診断給付金の金額と回数

初めてがんと診断されたときに1回だけ受け取れるがん保険と、2回目以降も受け取れるがん保険があります。2回目以降の診断給付金については、1回目のがん診断からの期間や、対象となるがんなどに、細かな条件が設けられている場合があります。保険料については、1回だけ受け取れるがん保険の方がお手頃な傾向があります。

(2)通院給付金への備え

通院しながらがん治療を続ける場合には、特約で通院給付金を備えておくと、退院後も保障が続きます。一方で、がん診断給付金は、入院日数やどんな治療法を選択するかに関わらず受け取れるため、あえて特約をあれこれとつけずに、がん診断給付金に保障を集中させるという考え方もあります。

(3)上皮内新生物も保障の対象になるか

がんと診断されたときに「がん診断給付金」を受け取れるがん保険は多くありますが、内容を比較してみると、上皮内新生物でもがんと同額を受け取れるものと、そうでないものがあります。上皮内新生物は、比較的短い期間で治療ができ、費用の負担も軽いと考えられていることから、上皮内新生物についてはがん診断給付金が支払われない保険や、支払われるものの金額が少ない保険があるためです。保険料とのバランスにもなると思いますが、上皮内新生物でも同等の保障を受けられる保険の方が、安心感があるでしょう。

(4)先進医療の対応

医療保険に先進医療特約をつけていない人は、がん保険に加入する際に「がん先進医療特約」を付加しておきましょう。重粒子線治療や陽子線治療など、公的医療保険が利用できない先進医療の技術料の実費分について保障が受けられます。

がんの状況は人によって様々で、治療法についても、手術、放射線治療、抗がん剤治療など様々な選択肢があります。入院日数やどの治療法を選択したかに関わらず、がんと診断されたらがん診断給付金を受け取れるがん保険を選んでおくと、対応しやすくなるでしょう。家計に対する責任が重い50代にとっては、がん保険での備えを検討しておいた方がいいかもしれません。上皮内新生物でもがん診断給付金が受け取れるがん保険に加入して、定期的な検診を受けて、早期発見を心がけましょう。

50代男性は大腸がん、50代女性は乳がんの罹患率が最も高くなります。50代からがんの罹患率が上昇していきますが、50代はさまざまな固定費を抱えている人が多く、治療費が家計を圧迫しやすくなります。治療費の負担を軽減するために、がん保険を検討してみてはいかがでしょうか。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー

ハートマネー代表

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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