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死亡保険金200万円にかかる税金はいくら?確定申告や税金の仕組みを解説

公開日:2020/10/12

死亡保険金にかかる税金は、誰が受け取るかによって、税金の種類も金額も異なります。今回は、死亡保険金の金額が200万円だった場合を想定し、税額や税の申告について解説します。

死亡保険金にかかる税金の種類

死亡保険金にかかる税金の種類

生命保険から支払われる死亡保険金は、保険料を負担した契約者、保障の対象となった被保険者、死亡保険金を受け取る受取人の関係性によって、税金の種類や負担する税額が異なります。図表1は、3人の関係性と税金の種類を一覧にしたものです。

図表1「死亡保険金の課税関係」
契約者
(保険料の負担者)
被保険者
(保障の対象者)
受取人
(お金を受取る人)
税金の種類
A A B 相続税
A B A 所得税
A B C 贈与税

契約者の遺族が受け取った死亡保険金は「相続税」の対象に

相続税の対象となるのは、契約者の遺族が死亡保険金を受け取った場合です。例えば、一家の大黒柱だった夫が亡くなって、妻が夫の死亡保険金を受け取ったケースです。この場合、関係性は「契約者=夫、被保険者=夫、受取人=妻」となります。

生命保険は、遺族の生活保障という目的で加入するため、法定相続人の人数に応じた非課税枠があります。
死亡保険金の非課税枠の計算式:500万円×法定相続人数

夫が亡くなって、妻と2人の子どもが法定相続人となった場合には、死亡保険金のうち
「500万円×3人=1,500万円」が非課税扱いになります。死亡保険金額が3,500万円であれば、非課税額を差し引いた2,000万円が相続税の対象になります。

これに、生命保険以外の相続財産(預貯金、不動産、その他財産)を足していきますが、相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を相続財産から差し引くことができます。

契約者が自分で受け取った死亡保険金は「所得税」の対象に

所得税の対象となるのは、保険金を支払った契約者が死亡保険金を受け取った場合です。例えば、夫が妻を被保険者とした生命保険に加入した後、妻が亡くなって夫が死亡保険金を受け取ったケースです。この場合、関係性は「契約者=夫、被保険者=妻、受取人=夫」となります。

このケースでは、死亡保険金は所得税の対象となります。一時金として受け取ると一時所得扱いとなり、年金形式で受け取ると雑所得扱いとなります。なお、相続税ではないため、生命保険の法定相続人非課税枠は利用できません。

(1)一時金として受け取った場合

死亡保険金を一時金として受け取った場合には、一時所得となります。ほかに一時所得がない場合には、受け取った死亡保険金から、払い込んだ保険料と特別控除50万円を差し引いた金額を、さらに2分の1した額に対して課税されます。

一時所得の課税対象額:(死亡保険金-払込保険料-50万円)×2分の1

(2)年金として受け取った場合

その年に受け取った年金額から、その金額を受け取るために支払った保険料を差し引いた金額が、公的年金以外の雑所得となり、課税の対象になります。原則として、年金として受け取る保険金からは、所得税が源泉徴収されます。

契約者でも被保険者でもない人が受け取る死亡保険金は「贈与税」の対象

贈与税の対象となるのは、契約者、被保険者、受取人がすべて異なる場合です。例えば、夫が契約をした生命保険の被保険者が妻の場合で、妻の死亡後に子どもが死亡保険金を受け取るケースです。この場合の関係性は「契約者=夫、被保険者=妻、受取人=子」となります。

贈与税には、年間110万円の基礎控除があります。そのため、死亡保険金から110万円を差し引いた金額に対して、贈与税率を掛けて税額を計算します。20歳以上の子や孫などへの贈与は特別贈与となり、一般贈与よりも税率が低めに設定されています。

  • ※ 相続時精算課税を利用している場合は別の計算式があります。
図表2「特別贈与財産の贈与税率」
基礎控除後の課税価格 200万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 4,500万円以下 4,500万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円
図表3「一般贈与財産の贈与税率」
基礎控除後の課税価格 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

死亡保険金200万円にかかる税金額

死亡保険金200万円にかかる税金額

死亡保険金が200万円だった場合の税金額を、相続税、所得税、贈与税の3つのパターンで計算してみましょう。

相続税の場合

遺族が200万円の死亡保険金を受け取った場合、「500万円×法定相続人数」の基礎控除の範囲内に収まるため、死亡保険金に対しての相続税は0円となります。

所得税の場合

妻を被保険者にした生命保険の保険料を夫が支払い、妻の死亡後に200万円の死亡保険金を夫が受け取ったとします。この場合、これまでに夫が負担した保険料が30万円だった場合には、死亡保険金を受け取ったことによる課税対象額は60万円となります。

死亡保険金200万円

一時所得の課税対象額:(死亡保険金額-払込保険料-特別控除)×1/2
=(200万円-30万-50万円)×1/2
=60万円

一時所得は、総合課税されます。一時所得とその他の所得を合算してから、各種控除を差し引き、所得税率をかけると税額が計算できます。

仮に所得税率が20%だった場合、追加で納付することになる所得税額は、この場合、60万円×20%=12万円となります。(復興所得税2.1%を含むと、12万2,520円となります)

さらに、1年遅れて住民税を支払います。住民税の税率は一律で10%です。200万円の死亡保険金を受け取ったことによる住民税の増加分は、60万円×10%=6万円となります。

贈与税の場合

妻を被保険者にした生命保険の保険料を夫が支払い、妻の死亡後に200万円の死亡保険金を子どもが受け取ったとします。この場合、子どもが受け取った死亡保険金は贈与税の対象となります。200万円から、相続税の基礎控除110万円が差し引けるため、残りの90万円に対して贈与税がかかります。

図表2より、90万円に対する贈与税率は10%ですから、子どもは90万円×10%=9万円の贈与税を納めることになります。


死亡保険金の確定申告と税金

死亡保険金の確定申告と税金

相続税の申告と税金

相続税の申告は、相続があったことを知った日の翌日から10カ月以内に行います。相続税の納税についてもこの申告期限内に行うことになります。

所得税の申告と税金

所得税の申告は、所得があった年の翌年の2月16日から3月15日の間に行います。納付期限も3月15日までとなります。

贈与税の申告と税金

贈与税の申告も、贈与を受けた人が、翌年の2月1日から3月15日の間に行います。納付期限も3月15日までとなります。一括納付が難しい場合には、所定の条件を満たした場合に延納が認められます。5年以内の年払いができますが、利子の支払いが必要です。


死亡保険金にかかる税金は相続税、所得税、贈与税があります。どれになるかは受取人で決まります。

遺族が受け取る死亡保険金は相続税の対象となり、「500万円×法定相続人数」を基礎控除として差し引けます。保険料を支払った本人が受け取る場合は所得税の対象になりますが、一時所得の場合には特別控除50万円が差し引けます。贈与税は受取人が20歳以上の子供や孫の場合には、税率が優遇されています。

  • ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
  • ※ 当記事の内容は作成日現在公表されている情報や統計データ等に基づき作成しており、将来予告なく変更されることがあります。
  • ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
    • ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
    • ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
    • ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
  • ※ 当社保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
合田菜実子

■ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー。ハートマネー代表。
お茶の水女子大学大学院修了。2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

www.heart-money.net

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