保険お役立ちコラム
定期保険を選ぶ時に、保険期間の違いで迷うことがあるかと思います。更新を繰り返す「更新型」と、更新のない「全期型」のどちらを選んだらよいのでしょうか。選ぶ時に知っておきたい違いや特徴について解説します。
更新型定期保険について
定期保険は、一定の保険期間を定めて保障する死亡保険です。保険期間内に死亡または高度障害状態になると保険金が支払われますが、保険期間を過ぎると死亡・高度障害状態になっても保険金は支払われません。また、満期保険金や解約返戻金もありません。基本的に掛け捨てで貯蓄性が無いことから、一生涯を保障する終身保険と比べてお手頃な保険料で加入できます。
定期保険は、保険期間に応じて「更新型」と「全期型」に大きく分けることができます。
更新型定期保険の特徴
1年・10年・15年のように期間を区切って契約し、更新を繰り返していく定期保険です。加入から一定期間だけを保障するため、加入当初の保険料を抑えられますが、更新時の年齢で保険料が再計算されるため、更新するたびに保険料が上昇していきます。
保障内容を変えずに更新する場合には告知無しで更新できます。そのため、保険に加入した後に健康状態に不安が生じても、保険の更新はできると思っていいでしょう。ただし、更新時に新たな保障を上乗せする場合には告知が必要になります。
- ※ 更新時に増額や保障の追加を取り扱っていない保険会社もあります。詳しくは各保険会社にお問い合わせください。
更新型定期保険は、保険の見直しがしやすいという特徴もあります。もともと保険料が掛け捨てで、保険期間が短めに設定されているため、目の前の保障を得るために当面の保険料を支払うタイプの保険で、保険料がお手頃に設定されています。そのため、保障が必要な期間は加入後も更新を繰り返し、保障が不要になったら解約するというように、暮らしの状況に応じて、臨機応変に保険を見直していきたい人に向いているでしょう。
更新型定期保険の注意点
更新型定期保険では、更新を迎えるたびに保険料が上昇していきます。住宅ローンの支払いや子どもの教育費の支払いなど、家計の負担が重い年代となってくると、更新による保険料の上昇を負担に感じるようになるかもしれません。
更新型定期保険の更新は、一般的には自動的に行われます。更新をせずに解約したい場合や、保険金額を減額したい場合には、自動更新される前に保険会社に連絡をしましょう。
また保険を柔軟に見直しやすい更新型定期保険ですが、更新可能な年齢には上限が設けられています。最終的に何歳まで更新ができるのかを早めに確認しておきましょう。
保険料の支払総額を比較した場合、定期保険を更新していく方が、後述する全期型定期保険よりも払込保険料の総額は多くなる点にも注意が必要です。
更新型定期保険の見直し方法
一般的に死亡保険の必要保障額は、子どもが生まれた直後が最も大きく、子どもの成長とともに必要保障額を減らすことができます。子どもが成長するにしたがって、残りの子育て期間が短くなっていくため、保険で備えておくべき保険金額を減らせるからです。
定期保険の更新時には、保障内容や保険金額が適切かを確認しましょう。保険金額が必要保障額よりも大きい場合は保険金額を減額することで保険料を下げられます。
新たに子どもが生まれた場合や働き方を変えた場合など、死亡保障額を増やす機会が出てきた場合には、加入中の定期保険の保険金額を増額するか、新たに必要となった保障を別の定期保険などで追加する方法があります。
また医療保険やがん保険、介護保険等、別の保障を加えたい場合には、特約や別の保険に追加で加入するといいでしょう。ただし保障の増額や特約の上乗せ、別の保険への新規加入などする場合には、医師の診査や告知が必要です。
全期型定期保険について
全期型定期保険の特徴
全期型定期保険では、保障が必要な保険期間全体を通じて保険契約を結びます。加入当初から保険期間が満了するまで、保険料が一定で途中で上がりません。例えば、30歳から60歳までの全期型定期保険では、30歳から60歳まで保険料が一定で、保険金額も変わりません。このような全期型定期保険は、同じ期間・同じ保険金額の死亡保障を備える場合、更新型よりも保険料総額が少なくなります。
一般的に、定期保険は掛け捨て型で解約返戻金がありませんが、貯蓄性のある定期保険もあります。例えば長期定期保険は、90歳代後半から100歳など高齢期までを保障する全期型定期保険で、支払った保険料の一部が保険会社によって蓄えられ、中途解約をした場合には解約返戻金が支払われます。そのため、死亡保障だけでなく相続対策などにも活用されます。
全期型定期保険の注意点
全期型定期保険では、保険期間を通じて保険料を平均化しているため、加入した時の保険料は更新型よりも高い傾向があります。
更新型と違って、全期間型の定期保険には更新はありません。そのため、最初に定めた保険期間が終了すると、そこで保障は終了します。
更新型定期保険・全期型定期保険がおすすめの人
更新型定期保険がおすすめの人
加入当初の保険料を抑えたい人には、更新型が向いているでしょう。幼い子どもがいる家庭では、更新型定期保険を選べば加入時の負担が軽減できます。
また、保険を柔軟に見直していきたいという人にも更新型が向いています。長い人生では家族の人数が変わったり、家を売買したり、仕事を変えたりと様々な変化があります。その時々の暮らしに沿った保障となるように保険を柔軟に見直していきたい人には更新型があっているでしょう。
全期型定期保険がおすすめの人
全期型定期保険を利用すると保険料が途中で上がらないため、支払う保険料を固定できます。途中で保障内容を見直す予定が無い場合には、全期型定期保険を選んでもいいでしょう。
更新型定期保険は、加入当初の保険料を抑えたい人、暮らしの変化にあわせて保険を見直したい人に向いています。
暮らしの変化に柔軟に対応しやすい更新型の定期保険ですが、更新のたびに保険料は上昇します。一方、全期型定期保険では保障内容も保険料も一定で変わらないため、保険料を固定できます。今後のライフプランの変化を想定して、適した保険を選びましょう。
- ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
- ※ 当記事の内容は作成日現在公表されている情報や統計データ等に基づき作成しており、将来予告なく変更されることがあります。
- ※ 当記事で書かれている保険の内容には、アクサのネット完結保険では取り扱いのない商品や手続きがございます。
- ※ アクサのネット完結保険の保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
- ※ 個別の税務等の詳細については税務署や税理士等、専門家にご確認ください。
ライター
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー
ハートマネー代表
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。
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