保険お役立ちコラム

終身保険には満期はある?ない?保険の満期について知っておきたいこと

公開日:2021/07/06

※本記事についてのご注意

満期のある保険と、満期が無い保険にはどんな違いがあるでしょうか。終身保険、養老保険、定期保険など保険の種類ごとに、その保険の特徴と満期の有無を考えてみましょう。また、保険が満期を迎えた時には、満期保険金がある保険と無い保険があります。満期保険金を受け取った時の満期保険金にかかる税金についても解説します。

保険の満期とは、保険期間が終了するタイミングのことをいいます。保険の契約期間には、年数(10年間、15年間など)や所定の年齢(60歳、65歳など)で一定期間に区切っているものがありますが、区切っている期間に達するときが満期となります。そのため、一生涯保障が続く終身保険には満期はありません。

満期がある保険でも、一部は満期を迎える前に保険会社に申し出て、更新を手続きすることで、保障を継続できる保険もあります。満期を迎える前に更新出来ない保険もあるので、満期のある保険に加入している場合には、満期を迎える前に、契約更新の手続きをするか代わりとなる新たな保険に加入して、満期後の保障を確保しておきましょう。

なお、更新型の定期保険のように、保険期間が終了して満期を迎えたら自動更新扱いとなる保険もあります。

満期を迎えた時に保険会社から支払われるお金を「満期保険金」といいます。満期保険金を受け取れるのは、養老保険などのような貯蓄性のある保険に限られます。定期保険などの貯蓄性を無くして保険期間内の保障に特化している保険は、満期を迎えても満期保険金はありません。

満期保険金の金額は、保険の種類や加入時の年齢、保険の運用利回りを意味する「予定利率」などによって異なります。こうした条件次第では、それまでに支払った保険料よりも多くの満期保険金を受け取れることがあります。

満期保険金にかかる税金は、契約者と受取人の関係によって異なります。

図表1「満期保険金に係る税金の種類」
保険料の負担者 保険金受取人 税金の種類
A A 所得税
A B 贈与税

なお、一時払い養老保険等で保険期間が5年以下のものや、保険期間が5年以上あっても5年以内に解約した場合には金融類似商品とみなされて、満期保険金から20.315%の税金が源泉徴収されます。

契約者が満期保険金を受け取ると、所得税がかかる

(1)一時金で受け取った場合

保険料を支払った契約者が満期保険金を受け取った場合には、満期保険金は「一時所得」扱いとなります。計算式は以下となります。

「一時所得の課税金額=(満期保険金+配当金-払込保険料総額-特別控除50万円)×2分の1」

この課税金額に対して、税率を掛けると税額が算出できます。

一時所得には50万円の特別控除があります。そのため、満期保険金以外に他の一時所得がない場合、受け取った保険金や配当金の総額から払込保険料総額を差し引き、さらに特別控除50万円を差し引いた金額が課税対象額となります。この金額が0かマイナスであれば税金がかかりません。また、課税される場合にも、課税対象額をさらに2分の1にした金額が課税金額となります。

(2)年金で受け取った場合

満期保険金を年金で受け取った場合には、その年に受け取った年金から、その金額に対応する払込保険料を差し引いた金額が雑所得扱いになります。

契約者以外の人が満期保険金を受け取ると、贈与税がかかる

満期保険金から、贈与税の基礎控除110万円を差し引いた金額が課税所得となります。課税所得に贈与税率を掛けて税額を計算します。受け取った満期保険金が贈与税の基礎控除110万円以下であれば税金はかかりません。

学資保険

学資保険は、子どもの学資準備のための貯蓄性のある保険です。契約者の生死にかかわらず、子どもの学資を準備できる点が特徴です。

あらかじめ学資金を受け取るタイミングを設定し、そこを目指して貯蓄代わりに保険料を支払っていきます。子どもの大学資金が目的なら、子どもが17歳か18歳のタイミングに学資金を受け取れるように設定することになります。保険料の払込みは、保険期間と同じにする場合と、保険期間より短く設定する場合があります。

無事に満期を迎えれば、学資金として満期保険金を受け取ります。万が一、保険料の払込み途中で契約者が亡くなった場合には、以後の保険料の支払いが免除されますが、契約者が生存していた場合と同じように満期保険金と同額の学資金を受け取れます。

養老保険

養老保険は、貯蓄目的で利用されることの多い保険です。あらかじめ保険期間を設定し、無事に満期を迎えれば満期保険金を受け取れます。満期を迎える前に亡くなると、亡くなったタイミングで満期保険金と同額の死亡保険金を受け取れます。被保険者の生死にかかわらず同額の保険金を受け取れるため、「生死混合保険」とも呼ばれます。

終身保険とは

終身保険は、保障が一生涯続く生命保険(死亡保険)です。被保険者が何歳で亡くなっても必ず死亡保険金が支払われます。保障が一生涯続くため、保険期間の終了を意味する満期は設定されません。また満期が無いため、満期保険金もありません。

ただし、終身保険は貯蓄性のある保険です。そのため、終身保険を中途解約すると解約返戻金を受け取れます。

  • ※ 加入期間によっては、解約返戻金が受け取れない場合もあります。

終身保険に満期があると勘違いされる理由

終身保険は保障が一生涯続く保険ですが、保険料払込期間は保険契約ごとに異なります。一生涯保険料を支払い続ける場合もありますが、60歳や65歳のように一定年齢で保険料の支払いを終える場合や、15年や20年のように一定年数で保険料の支払いを終える場合があります。
そのため、保険料払込期間が終了したタイミングで、満期を迎えて保険期間が終了すると勘違いされる場合があります。

実際には、終身保険では保険料の払込みを短期で終えた場合でも、保険を解約しない限り保険期間はその後も継続します。

保険期間が終了するタイミングを「満期」といいます。そのため、保障に終わりがない終身保険には満期も満期保険金もありません。「養老保険」は、無事に満期を迎えたら満期保険金が受け取れ、保険期間中に亡くなったら同額の死亡保険金を受け取れます。満期保険金を受け取る際には、税金のかかり方にも注意しましょう。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー。ハートマネー代表。

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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