保険お役立ちコラム
医療保険の必要性について知ろう!
公開日:2020/3/27
公的医療保険がある日本では、「ある程度の貯蓄があれば民間の医療保険は要らない」という声も聞かれます。家計の固定費となる医療保険の保険料について、どのように考えていけばいいのでしょうか。
医療保険の基本
●医療保険とは
医療保険は、病気やケガに備える保険です。日本には公的医療保険がありますが、それだけではまかないきれない経済的負担をカバーするために民間の医療保険に加入します。医療保険の主な保障内容は、以下の通りです。
(1)入院給付金
「入院給付日額×入院日数」の金額を受け取ります。医療保険ごとに、1入院あたりの保障日数の上限が決まっています。60日より120日、180日と、日数が長いほど安心感がありますが、その分保険料も高くなる傾向があります。
(2)手術給付金
病気やケガで手術を受けた時にもらえる金額です。入院手術給付金の何倍というように決まっていることが多く、入院給付金を高く設定すると、その分手術給付金の額も上がります。
(3)その他の特約
その他にも、特約として、先進医療特約(※1)、女性疾病特約、3大疾病保険料払込免除特約、生活習慣病特約、通院特約などを上乗せすることができます。
●医療保険のタイプ
医療保険は、保険期間によって二つに分けられます。
(1)終身医療保険
終身医療保険は、加入したときから亡くなるまでの病気やケガを、一生涯保障する保険です。付加する特約にもよりますが、基本的に加入したときから保険料が一生上がらない安心感があります。
(2)定期医療保険
定期医療保険は、病気やケガによる入院を一定期間だけ保障します。保険期間が短い分、保険料は終身医療保険よりもお手頃になります。多くの保険会社の定期医療保険は、契約者から解約の申し出をしない限り、これまでと同様の内容で契約が自動更新されます。更新時の年齢の保険料率で計算されるため、多く場合は保険料が上がりますが、健康状態に関わらず更新できます。

医療保険の必要性
民間の医療保険では、治療費の自己負担部分に加えて、公的医療保険が適用されない支出や、収入の減少に備えます。
(1)治療費の自己負担額
公的医療保険には、医療費の自己負担額に上限を設ける「高額療養費制度」があります。1ヶ月間(月の1日から末日)に、病院や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合に、超えた金額が支給されるという制度です。高額療養費制度を利用することで、高額な手術を受けたときや長期入院をしたときでも、医療費負担を一定以下に抑えることができます。なお、上限額は、本人の年齢や所得に応じて決まりますが、自身の上限額がいくらになるのか、詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。
- ※ 高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
(2)公的医療保険が適用されない支出
差額ベッド代は、入院中に本人の希望で個室や少人数部屋を利用した場合にかかる費用です。全額自己負担となるため、入院が長期にわたると経済的に大きな負担となります。また、公的医療保険が適用されない特別な「先進医療」を受けた場合、その治療費は全額自己負担となり、高額療養費も適用されません。その他、入院中にかかる食事代や日用品代、家族の交通費などこまごまとした出費も重なると大きな負担となります。
(3)収入減少への備え
病気やケガで入院している間は、収入の減少も心配です。働けなくても家賃や住宅ローン、教育費の支払いなどは続きます。近年は、医療保険は治療費をカバーするための保険と考えて、収入減少への備えは就業不能保険でカバーする人が多くなっています。
●世代別 医療保険の必要性
年代ごとに想定される不安やリスクに対する備え方を紹介します。
(1)20代
「まだ若いし、健康だから保険なんていらない」と思ってはいませんか?保険は基本的に、健康な時に入るもの。持病があったり、通院していたりすると、保険に加入できない可能性があります。治療中の人でも加入しやすい「引受基準緩和型医療保険」もありますが、保険料が高めに設定されています。必要になったときに後悔しないように、家計の負担にならない程度の保険料で、医療保険を備えておきましょう。これからお金をためていく20代にとって、高額な医療費負担は家計の大きなダメージになりかねません。例えば、健康保険の対象外となる先進医療の技術料は高額になる治療もありますが、医療保険に先進医療特約(※1)をつけておけばその技術料は保険でカバーされます。特約を付けて備えておきましょう。
(2)女性
女性には女性ならではのリスクがあります。普段健康な人でも、妊娠中は重度のつわりや切迫早産で長期入院となる可能性がありますし、順調に妊娠期間を過ごしていても出産が帝王切開になる可能性もあります。妊娠してからでは保険に入りにくくなり、妊娠、出産に関わる異常による入院、手術の保障が対象外になることも。安心して妊娠期間を過ごすためにも、あらかじめ医療保険に加入しておきましょう。また、女性には、乳がんや子宮筋腫といった女性特有の病気にかかるリスクがあります。こうしたケースでも、女性疾病入院特約をつけておくと、保障が上乗せされて安心です。
(3)30代、40代
家族が増えると責任が増します。家計では、教育費や住宅ローンなどの固定費が占めるようになり、入院や治療にかかる医療費が家計にとって大きな負担となります。また、入院して家事や子育てができなくなれば、家事代行サービスやベビーシッターへ依頼する費用がかかります。家計に無理のない範囲の保険料で不測の事態に備えておきましょう。なお、治療で働けない間の収入減少への備えには、就業不能保険があります。
健康保険が利用できない治療にも挑戦して、なんとか治したいと思ったときに、心強いのが先進医療特約(※1)です。先進医療の技術料は全額自己負担になりますが、先進医療特約があれば技術料が保険でカバーされます。
(4)50代、60代
年齢を重ねると、多かれ少なかれ、体の不調が出やすくなるものです。すでに既往症があって保険に入りにくいという方は、保険加入時の告知項目を少なくした、引受基準緩和型の医療保険で必要な保障を確保してはいかがでしょう。また、今は元気という方も、心疾患や脳血管障害などのリスクが高まるのもこの年代ですし、将来の介護も気になり始める年代です。一方で、家計は教育費のピークと住宅ローンの返済が重なり、負担の大きい年代です。家計に負担が少ない保険で、しっかり備えておきましょう。
(5)独身の場合
治療費や差額ベッド代の負担などはもちろんのこと、入院中の着替えの用意や、留守宅の手入れなども、民間サービスを利用すると何かとお金がかかります。治療の不安とお金の不安をダブルで抱えなくていいように、備えておきましょう。なお、治療中の収入減少に備えたい方には、医療保険とあわせて就業不能保険に入っておくといいでしょう。
独身の人が備えたい特約は、先進医療特約(※1)です。先進医療の技術料は健康保険が利用できないため自己負担額が高額になりがちですが、特約によりカバーされます。
(6)自営業など個人事業主
個人事業主の場合、医療保険と就業不能保険のダブルの保障が必要です。会社員や公務員が加入する公的医療保険(健康保険組合や協会けんぽ)には、病気やケガの療養で働けなくなった場合でも、4日目から通算1年6ヶ月の間、給料の3分の2を支給する「傷病手当金」制度がありますが、個人事業主が加入する国民健康保険には、この制度がありません。(※2、※3)そのため、入院や療養で仕事ができないと、収入が途絶える中で、治療費を負担しなくてはならず、家計に大きなダメージとなります。医療保険に加入して特約で長期入院にも備えつつ、就業不能保険で治療時の収入減少にも備えておきましょう。
- ※1 先進医療の種類や医療機関は随時見直されます。最新の情報は厚生労働省のホームページ をご覧ください。
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan.html - ※2 傷病手当金(全国健康保険協会)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3170/sbb31710/1950-271 - ※3 国民健康保険制度(国益社団法人 国民健康保険中央会)
https://www.kokuho.or.jp/summary/national_health_insurance.html

医療保険は健康なうちが入りどき
冒頭で、「ある程度の貯蓄があれば民間の医療保険は要らない」という意見をご紹介しましたが、実際、自分が病気にかかったり、周囲で入院する人が相次いだりすると、保険に加入しなかったことを後悔する人も多いものです。 しかし、保険料の負担が重すぎて、日々の生活が苦しくなっては本末転倒です。 保険の加入も、保険の見直しも、少しでも若くて健康なうちがベストタイミングです。必要な保険を小さな負担でしっかり備えて、安心で楽しい毎日を過ごしましょう。
- ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
- ※ 当記事の内容は作成日現在公表されている情報や統計データ等に基づき作成しており、将来予告なく変更されることがあります。
- ※ 当記事で書かれている保険の内容には、アクサダイレクト生命では取り扱いのない商品や手続きがございます。
- ※ 当社保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。

ライター
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー
ハートマネー代表
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。
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