保険お役立ちコラム
医療保険は「掛け捨て型」と「貯蓄型」のどちらを選ぶべき?特徴や適している人を紹介
更新日:2023/1/23
医療保険は、掛け捨て型と貯蓄型のどちらを選んだらよいのでしょうか。掛け捨て型は保険料がお手頃な傾向にあるのが魅力であり、貯蓄型は保障に加えて、貯蓄性があるのが魅力です。ここでは、掛け捨て型や貯蓄型の医療保険がどのような人に適しているのかを紹介します。
掛け捨て型の医療保険
掛け捨て型の医療保険の特徴や種類、メリット・デメリットを紹介します。
掛け捨て型医療保険とは
医療保険の多くが、掛け捨て型の医療保険です。掛け捨て型の医療保険は貯蓄性がありませんが、保険料がお手頃に設定されており、家計への負担を抑えながら必要な保障を備えやすくなっています。また、多くの医療保険が掛け捨て型なので、保障内容と保険料を比較して自分に合った保険を選びやすく、保険料がお手頃なため見直ししやすいことが特徴です。
掛け捨て型医療保険は2タイプ
掛け捨て型医療保険は、保険期間に応じて終身型と定期型の2つのタイプに分けられます。
(1)終身型
保険期間が一生涯続くタイプの医療保険です。病気やケガによる入院や手術が総合的に一生涯保障されます。加入時の保険料が続くため、途中で保険料が上がらない安心感があります。保険料払込期間は、保障を受ける限り保険料の支払いが続く「終身払い」に加えて、10年間や20年間など一定期間、もしくは60歳・65歳・70歳など一定年齢までに保険料の支払いを終える「短期払い」という方法もあります。
(2)定期型
定期型は一定の保険期間、保障が続く医療保険です。保険期間中に病気やケガで入院や手術をすると給付金を受け取れますが、保険期間が終了した後に入院や手術をしても給付金は支払われません。
定期型医療保険の中には、1年更新・10年更新など、更新型の医療保険があります。この場合、契約者が何も手続きをしなければ、更新時期になると自動更新されて契約が継続し、保障も続くことになります。ただし、更新時の年齢で保険料が再計算される点には気をつけましょう。
掛け捨て型医療保険のメリット
同じ保障内容の貯蓄型の医療保険に比べて、保険料がお手頃というメリットがあります。お手頃な保険料で家計に負担をかけることなく、万が一の保障を用意することができます。
保険料はなるべく抑えながら、将来のための貯蓄や資産運用は投資信託の積立など別の金融商品を使って行うという考えの方にも、掛け捨て型の医療保険は向いています。
掛け捨て型医療保険のデメリット
掛け捨て型医療保険は、満期保険金や解約返戻金が全くないかあってもごくわずかである点がデメリットとして挙げられます。保険に加入してもずっと健康で入院や手術の給付金を受け取る機会がなければ、保険料を支払っているだけでもったいないと感じる方もいるでしょう。
貯蓄型の医療保険
次に、貯蓄型の医療保険の特徴や種類、メリット・デメリットを紹介します。
貯蓄型の医療保険とは
貯蓄型の医療保険とは、保険料が掛け捨てにならない医療保険です。保障に加えて貯蓄性があるのが特徴です。
貯蓄型医療保険の特徴
貯蓄型医療保険の特徴は、貯蓄性があることです。ただし、貯蓄性といってもその種類はさまざまです。一定要件を満たしていると健康祝い金が受け取れるタイプ、中途解約をすると解約返戻金が受け取れるタイプ、所定の条件を満たした場合に還付給付金が支払われるタイプなどがあります。それぞれ受け取りには条件があるので、場合によっては支払われないケースもあることに注意が必要です。また、貯蓄性があるぶん、掛け捨て型医療保険よりも保険料が高くなる傾向にあります。
貯蓄型医療保険の注意点
貯蓄型の医療保険は、同じ保障内容の掛け捨て型の医療保険よりも保険料が高くなる傾向があります。また、早い段階で中途解約した場合に総支払保険料よりも解約返戻金が少なくなる可能性があります。貯蓄型医療保険は長期で備える保険商品が多いことから、比較・検討する際には、ご自身が求めている保障内容に沿っているか確認が必要です。
自分に適しているのは掛け捨て型?貯蓄型?
掛け捨て型の医療保険が向いている方や、貯蓄型が向いている方のタイプについてご紹介します。
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掛け捨て型の医療保険が適している方
掛け捨て型の医療保険はお手頃な保険料で必要な保障を備えたい方や、暮らしや医療技術の進歩にあわせて保険を見直したい方に向いています。
(1)医療保険の保険料を抑えたい方
掛け捨て型の医療保険は保険料がお手頃な傾向があるので、医療保険の負担を抑えたい方に向いています。
家計の固定費である保険料を抑えることで、その他の目的にお金を回すことができます。保障は欲しいけれど、保険料が高くて諦めようとしていた方も、保険料がお手頃な掛け捨て型の医療保険を探すことで万が一の事態に備えることができます。掛け捨て型の医療保険は各保険会社から発売されているので、保険料や保障内容を複数社で比較してみるとよいでしょう。
(2)定期的に保険を見直したい方
医療技術は年々進化していて、保険商品も新しい商品が発売されています。新しい医療技術や制度に合わせたより新しく魅力的な医療保険が発売されたとき、柔軟に保険を見直したいと考える方にも掛け捨て型の医療保険が向いています。掛け捨て型の医療保険はもともと貯蓄性がないため、解約返戻金の返戻率などを考えることなく保障内容や保険料で比較でき、そのときの状況に合わせたよりよい保険を選ぶことができます。
保障を継続しながら、年齢や暮らしの変化に合わせてがん・三大疾病・介護など、必要な保障を上乗せすることも、保険料がお手頃だからこそ検討しやすいでしょう。
(3)保険と貯蓄を分けて考えられる方
保険は保障のためと割り切って考えられる方は、掛け捨て型の医療保険が向いているといえます。
掛け捨て型の医療保険は、保障内容と保険料に注目すると選びやすくなります。貯蓄や投資も、お金を貯める目的や使いたい時期に合わせて運用先を選ぶと、より効果的に貯められます。
お手頃な掛け捨て型の医療保険で保障を備えて、必要な時期にお金を引き出しやすい積立貯蓄や、運用効果が期待できる投資信託等で運用したいと考える方には、掛け捨て型の医療保険が向いています。
貯蓄型医療保険が適している方
貯蓄型医療保険は、掛け捨ての保険では物足りないと感じる人に向いています。どんなときにお金を受け取れるかを理解して、自分に合ったものを選びましょう。
(1)解約返戻金や還付給付金を受け取りたい方
月々の保険料は掛け捨て型に比べると高めの傾向がありますが、一定年齢まで継続すると所定の条件を満たした場合に還付給付金を受け取れます。また、解約返戻金は医療保険を中途解約したときに受け取れます。将来、解約返戻金や還付給付金を受け取り、手元に資金を残したい方には、貯蓄型医療保険が向いています。
還付給付金を受け取った後も継続して保障を受けたい場合には、それまでと同様の保険料を支払い続ければ保障を継続できます。ただし、若いうちから掛け捨て型の医療保険に加入していた方よりも保険料は高くなる傾向があります。
(2)ライフプランの変更や見直しがない方
安定的な収入があって今の暮らしに比較的余裕がある方や、保険料が多少高めでも支払い続けることができる方で、今度もライフプランに大きな変更が無さそうであれば貯蓄性のある保険を長期で続けやすいでしょう。暮らしの変化に合わせて保障を上乗せしていく必要がなければ、保険料が大きく上がることもないと考えられます。
いまの保険料負担を抑えたいなら掛け捨て型、一生涯の保険料負担を抑えたいなら貯蓄型も選択肢に
保険料を抑えて日々の暮らしを充実させたり、将来のために資産運用をしたりするなら、掛け捨て型の医療保険が向いています。多くの保険会社から掛け捨て型の医療保険が発売されているので、保険料や保障内容を比較検討して選びやすく、保険の見直しも柔軟にしやすいことも魅力です。
貯蓄型の医療保険は還付給付金に魅力を感じる方や、還付給付金を受け取った後の医療保障はいらない方、保障の見直しは必要ないと考える方には選択肢となるでしょう。
掛け捨て型と貯蓄型の違いを理解して、自分にあった医療保険を選びましょう。
アクサのネット完結保険では、お手頃な保険料の定期医療保険や一生涯保障が続く終身医療保険など、さまざまなニーズに対応した商品を取り扱っていますのでぜひご検討ください。
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- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
- ※ 個別の税務等の詳細については税務署や税理士等、専門家にご確認ください。
監修者
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー
ハートマネー代表
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。