保険お役立ちコラム

40代におすすめの医療保険の選び方、必要性や注意点も解説

更新日:2022/12/07

※本記事についてのご注意

年齢の変化によって必要な保険も変わってきます。今回は40代に必要な医療保険の選び方や見直し方について、データをもとに考えていきましょう。

医療保険には「公的医療保険」と「民間の医療保険」の2種類があります。ここで解説する「民間の医療保険」は生命保険会社などが販売している保険商品の1つであり、公的医療保険による保障の不足に備えるための保険です。医療保険の保障には入院給付金・手術給付金・通院給付金などがあり、さらに複数の特約を上乗せして自分に合った形にできる保険商品もあります。

民間の医療保険についての詳細は、こちらの記事も参考にしてください。

医療保険と生命保険の違い

生命保険の主契約は「万が一のための死亡保障」であり、医療保険の主契約は「病気やケガで入院・手術をした際の医療保障」であるという点に大きな違いがあります。つまり、生命保険は遺された家族の生活費に備えるために加入しておく保険で、医療保険は契約者本人の医療費に備えるために加入する保険ということになります。

生命保険には「医療特約」として医療保障が付加できますが、主契約となる死亡保障とのセット販売となります。そのため主契約を解約すると、特約の医療保障は継続できなくなるため注意が必要です。

医療保障について考える際は、自分に必要なのは医療保障のみなのか、死亡保障と医療保障の両方が必要なのか見極めましょう。

民間の医療保険の必要性

「公的医療保険があるから民間の医療保険は必要ない」「まだ若いうちは医療保険に入らずに節約したい」と考えている人もいるかもしれません。しかし、年代に関わらず、医療保険には加入しておくことが大切です。

公的医療保険の適用で、医療費の自己負担分は本来の3割で済みます。また、高額になった場合でも高額療養費制度があり、医療費の上限額を超えると超えた額を支給されます。ところが、入院時の差額ベッド代や食事代、パジャマなどの着替えの用意にかかる費用は公的医療保険の対象にはならず、自分で負担しなければなりません。民間の医療保険に加入していれば、入院給付金を受け取ることができ、入院に伴うさまざまな出費はもちろん、入院が長期化した場合でもお金の心配をせず治療に専念することができるのです。

また、早めに加入すべき理由として、病気にかかるリスクは若い人ほど低く、年齢が上がるとともにリスクも高くなっていくことが挙げられます。何らかの病気にかかってからでは民間の医療保険に入りにくくなってしまうほか、既往歴があると医療保険に加入できない場合があります。加入できても条件が付加されたり、保険料が高くなったりする可能性もあるのです。
民間の保険は大勢の加入者が公平に保険料を負担し、必要な人が給付を受けられるという仕組みで成り立つため、加入時の告知では既往歴についても事実を申告する必要があります。

このほかにも、「年齢が上がると保険料も上がる」ということも、ぜひ覚えておいてください。保険料の確定には、保険加入時の年齢(契約年齢)も影響します。年齢が上がるにつれて病気やケガのリスクが増えるため、保険料が上がります。

  • ※ 契約年齢(保険年齢)…契約日における被保険者の年齢。会社により満年齢・誕生日の半年前に上がるなど、数え方の基準が異なる。

こちらでは、特に40代の方が医療保険へ加入しておいたほうが良い理由を解説していきます。

40代は体の不調を感じる方が増える年代

40代に入った頃から、健康の話題をよく耳にするようになった方もいらっしゃるでしょう。

健康保険組合連合会が全国1,295組合のレセプトをもとに行った令和元年度の調査(図表1「年齢階層別の生活習慣病10疾患別有病者数(年間平均):医科合計」)によると、生活習慣病である10疾患の患者割合は、40から44歳では35から39歳の2倍以上、45から49歳では3倍以上と急激に伸びていき、その割合は55から59歳のピークに達するまで伸び続けていくことがわかっています。統計的に見ても、40代に入り体に不調を感じ始める方が多いのです。

図表1「年齢階層別の生活習慣病10疾患別有病者数(年間平均):医科合計」

この調査の生活習慣病はグラフに書かれた10疾病が対象になりますが、このうち患者数の内訳で見ると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の順に多くなっています。40代は、仕事上の責任や家庭での責任がなにかと重く、知らず知らずのうちにストレスを抱えがちであることも要因の1つと考えられるでしょう。

このように体に不調を感じ始める40代の方は、

  • ●定期的な休養をとってリフレッシュする時間を持つ
  • ●栄養バランスや運動習慣など健康的な生活を心がける
  • ●医療保険に加入して病気やケガに備える

といったことが大切になってくるといえます。

40代で医療保険に加入しないリスク

40代は働き盛りで子どもを育てている方が多い年代です。また、安定した収入が得られるようになったことや、家族が増えたことなどによって住宅を購入し、住宅ローンを返済中の方もいるでしょう。

このような状況にいることが多い40代では、治療費や入院費などの出費が突然発生した場合に、以下のようなケースに陥る可能性が考えられます。

  • ●医療費がかかり、支払いに困る
  • ●医療費負担が気になり、満足な治療を受けられない
  • ●収入が減少して、生活が苦しくなる
  • ●幼い子どもの面倒が見られず、誰かにお願いしなければならない
  • ●住宅ローンの返済が難しくなる
  • ●退院後すぐに仕事に復帰できない

40代で医療保険に加入していない場合のリスクを考えてみると、やはり40代では医療保険への加入を検討したほうがよいといえるでしょう。

医療保険は、幅広い病気やケガによる入院・手術の出費に備える保険です。医療保険を選ぶ際には、最近の入院や医療技術の動向を知っておくとよいでしょう。

40代でかかりやすい傷病や入院日数を基準に選ぶ

厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」によると1入院当たりの平均入院日数は、令和2年の時点で32.3日です。平成2年の調査では平均日数が44.9日でしたが、その後調査を続けるたびに平均入院日数は短くなっています。

図表2「傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」も、「令和2年(2020)度患者調査」に掲載されている傷病別の平均入院日数です。

図表2「傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」
主な傷病 平均入院日数
全体 32.3日
ウイルス肝炎 13.8日
悪性新生物 19.6日
高血圧性疾患 47.6日
心疾患 24.6日
脳血管疾患 77.4日
肝疾患 23.4日
骨折 38.5日

このような入院日数の短期化を受けて、近年発売されている多くの医療保険が1入院当たりの入院給付金の支払限度日数を60日に設定しています。そのぶん、短期入院に対する保障を手厚くして、入院1日目から入院給付金を給付したり、日帰り入院にも対応したりしている保険商品もあります。

ひと昔前までは、1入院当たり180日までなど長期間の入院を保障する一方で、4日目までの短期入院は保障の対象としない医療保険がありました。万が一、現在40代で新入社員の頃に加入した医療保険をそのままにしている方は、短期入院もカバーされている保険かどうか確認しておくとよいでしょう。

近年の医療動向を考えると、どんな病気やケガでも保障され、入院初日から60日まで保障が続く医療保険を基本に考えるのが合理的だと思われます。入院1日当たりの費用は5,000円から1万円の範囲で、保険料と給付金のバランスを見ながら比較するとよいでしょう。

医療保険とあわせて加入したい保険

上記の方法で複数の医療保険を比較したら、必要に応じて他の保険で保障を上乗せするとさらに安心です。

医療保険とあわせて加入したい保険はこちらです。

  • ●がん保険(がん治療費に備える)
  • ●就業不能保険(長期療養時の生活保障)

医療保険を選ぶときには、男女別の病気の傾向なども参考にしてみましょう。

図表3「男性の死亡原因トップ10」、図表4「女性の死亡原因トップ10」は厚生労働省が発表している令和2年「人口動態統計」より「性別にみた死因の順位」を男女別に掲載してあります。

図表3「男性の死亡原因トップ10」
順位 死因 死亡総数に占める割合
1 悪性新生物(腫瘍) 31.3%
2 心疾患 14.0%
3 脳血管疾患 7.1%
4 肺炎 6.4%
5 老衰 5.1%
6 誤嚥性肺炎 3.5%
7 不慮の事故 3.1%
8 腎不全 2.0%
9 自殺 1.9%
10 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 1.9%
図表4「女性の死亡原因トップ10」
順位 死因 死亡総数に占める割合
1 悪性新生物(腫瘍) 23.6%
2 心疾患 16.0%
3 老衰 14.5%
4 脳血管疾患 7.9%
5 肺炎 5.0%
6 誤嚥性肺炎 2.7%
7 不慮の事故 2.4%
8 アルツハイマー病 2.0%
9 血管性等の認知症 2.0%
10 腎不全 2.0%

男性の医療保険の注意点

男性は、「悪性新生物(腫瘍)」、いわゆる「がん」で亡くなる人が最も多いことがわかります。続く2位が「心疾患」、3位が「脳血管疾患」と並んでいることからも、いわゆる「3大疾病」が死因の上位3位を占めていることがわかります。そのほか、肺にまつわる病気が多く並んでいます。

男性の場合は病気やケガによる入院・手術に幅広く備えられる「医療保険」を、治療の備えの基本に据えましょう。そのうえで、3大疾病で保険料の支払いが免除される特約を付けるか、別途がん保険に加入するとよいでしょう。

女性の医療保険の注意点

女性の場合の死因の1位は「悪性新生物(腫瘍)」であり、いわゆる「がん」で亡くなる人が最も多くなっています。続く2位は「心疾患」、3位は「老衰」、4位は「脳血管疾患」です。女性の場合も「3大疾病」が死因の上位になっています。

男性との違いに注目すると、女性の場合は8位に「アルツハイマー病」、9位に「血管性の認知症」が入っています 。男性よりも肺にまつわる病気は少なく、自殺も入っていないものの、男性よりも長寿傾向にある女性は将来の介護への備えを考えておいた方がよさそうです。

なお、女性の場合の治療への備えとしては「医療保険」を基本に据えつつ、女性疾病特約を付加して女性特有の病気に手厚く備えておきましょう。さらに、別途がん保険に加入しておくと、がんに手厚く備えることができます。

40代で以下の3つのいずれかに当てはまる方は、医療保険への加入の検討や見直しをおすすめします。

今まで病気やケガとは無縁だった方

40代は体力低下や体調不良などが気になる年代だといえます。今まで病気やケガに縁がなかったり、病院にもしばらく行っていなかったりする方も、今後の備えのために医療保険への加入を検討したほうが良いでしょう。

昔加入した医療保険がある方

すでに何らかの医療保険に加入していても、保障内容を長年見直さずにずっと放置しているという方も多いのではないでしょうか。いつ入ったか覚えていないくらい前に加入した医療保険の場合、保障内容が古くなっている可能性があります。医療保険は治療の進歩に合わせて年々進化を遂げています。年齢に伴う病気やケガのリスクの増加に備えて、既契約の保障内容を見直しましょう。

守るべき家族ができた方

結婚・出産などで守るべき家族ができた方や、これからそうしたライフイベントが控えているという方は、医療費の出費により家族の生活費に影響が出ないようにするためにも、医療保険へ加入しておくほうがよいでしょう。ケガや病気による思わぬ長期入院の費用をカバーしたり、先進医療特約で先進医療にも備えられます。医療保険に加入していれば積極的に治療を受けて、家族を安心させることができます。すでに契約している医療保険がある場合には、保障内容が古くないか、保障が十分かどうか確認しておきましょう。

40代は病気のリスクが高まる世代です。病気やケガによる入院費や治療費の負担が、家族に大きな経済的ダメージを与えかねません。男女別に罹患しやすい病気も考慮して、早めに医療保険で備えておきましょう。また、ずいぶん前に加入した医療保険がそのままになっている方は、入院初日から保障されるか、先進医療特約は付いているか、不要な特約は付いていないかなど、保障内容の確認をしておきましょう。最新の保障内容に見直すことで、保険料を更に抑えることができるかもしれません。アクサのネット完結保険では、保険の見直しに便利な「保険料シミュレーション」もありますので、ぜひお気軽にご利用ください。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー

ハートマネー代表

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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