保険お役立ちコラム
保険の解約返戻金と医療保険の選び方
公開日:2020/4/27
貯蓄型の保険にこだわって保険選びをする人も、実は解約返戻金についてよくわかっていないことがあります。解約返戻金が支払われる仕組みと、今の時代にあった医療保険の選び方を解説します。
保険の解約返戻金の基本
保険の解約返戻金とは
保険を解約すると支払われるお金のことを「解約返戻金」と言います。払い込まれた保険料から、保険金や給付金の支払いなど保障のための純保険料、保険を運営販売するための付加保険料などを差し引いた残りを、資金として保険会社が運用したものが原資になります。そのため、契約から数年で解約する場合には、解約返戻金がほとんど無いか、あってもごくわずかということもあります。
各保険の予定利率は保険の契約時に決まっているので、保険の解約返戻金がいつのタイミングでいくらになるかも契約したときに決まります。保険の設計書や保険証券などにその金額が書かれていることもありますが、保険会社に問い合わせても教えてもらえます。
保険の返戻率
解約返戻金の受け取り金額の割合を返戻率といいます。学資保険や養老保険など、貯蓄性を期待して加入する保険では、この返戻率がとても重要になります。払い込んだ保険料総額に対して、受け取る額が増えていれば運用としてプラスになりますが、反対にマイナスになった場合には、元本割れとなります。
返戻率=受け取り金額の合計÷払込保険料総額×100 (%)
満期のある保険だけではなく、満期がない終身保険などでも、解約返戻金の返戻率を計算することができます。
医療保険と解約返戻金の関係
医療保険は解約返戻金がない掛け捨て型が主流
近年販売されている医療保険の多くが掛け捨て型で、解約返戻金の無いものが主流です。解約返戻金が無い掛け捨て型の医療保険では、保険料の一部を取り分けて運用する必要が無いため、貯蓄型と比較すると保険料がお手頃になっています。
掛け捨て型の医療保険でも、健康祝い金や無事故給付金などの特約がつけられるものがあります。
医療保険の健康祝い金とは
医療保険には、一定期間、入院や手術をせずに給付金の請求をしなかった場合や、保険料払込み免除に該当しなかった場合などに、健康で過ごせたお祝いとして「健康祝い金」や「無事故給付金」といった一時金がでる保険があります。医療保険にあらかじめ付いている場合もありますし、特約として自分で付加できる場合があります。
「保険料が掛け捨てになるのがもったいない」「健康で過ごせたら保険料が払い損になる気がする」という人には、健康を祝う一時金があると健康維持の励みになるかもしれません。ただし、この特約をつけると、その分保険料が上乗せになります
医療保険の選び方
積立型の医療保険とは
医療保険では掛け捨て型が主流とお伝えしましたが、積立型の医療保険も販売されています。これは、加入年齢に応じてあらかじめ満期が設定されて、無事に満期を迎えると満期保険金が支払われます。なお、満期までに入院給付金や手術給付金等を受け取ったことがある人については、それまでに受け取った給付金額等を差し引いた額が満期保険金として支払われます。また、満期を迎える前に中途解約した場合には、それまでに支払った保険料から一定割合を差し引いた額の解約返戻金が支払われます。
注意点としては、将来の満期保険金の支払いに備えるため、もともとの保険料が掛け捨て型と比べると高めに設定されていることです。また、満期保険金を受け取った後も保障を継続したいと思ったら、満期後も再び保険料の支払いが必要になるため、長生きするとそれなりの保険料の支払いが必要になることです。
掛け捨て型の医療保険とは
掛け捨て型の医療保険には、保障が一生涯続く終身医療保険や、一定期間の保障を確保する定期医療保険などがあります。掛け捨て型の医療保険では、「入院給付日額×入院日数」が支払われる入院給付金、手術を受けた時に支払われる手術給付金を主契約にしていることが多く、そのほか、先進医療特約、女性疾病特約、3大疾病保険料払込免除特約、通院特約など、さまざまな保障を特約として付加することができます。
掛け捨て型の医療保険は、お手頃な保険料で加入できます。中途解約しても解約返戻金はもらえませんが、医療技術の進歩やライフスタイルの変化に合わせて保障を見直しやすいので理にかなっています。
自分にとって必要な医療保障は何か、どんな時にいくらの保障が必要かを考えて、比較しながら選びやすいでしょう。
解約返戻金の仕組みを理解して、医療保険は掛け捨て型から選ぶ
終身保険や個人年金保険のように、解約返戻金がもらえる貯蓄型の保険はありますが、医療保険に関しては、現在販売されているもののほとんどが掛け捨て型です。保険料がお手頃で見直しやすい掛け捨て型の医療保険を比較して選びましょう。
- ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
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- ※ アクサのネット完結保険の保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
- ※ 個別の税務等の詳細については税務署や税理士等、専門家にご確認ください。
ライター
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー
ハートマネー代表
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。
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