保険お役立ちコラム
医療保険は、病気やケガで入院や手術となった際の費用を保障する保険です。若い方の中には、親が契約した医療保険にそのまま加入しているという方もいれば、若いから医療保険は必要ないと考えている方もいるでしょう。そもそも20代で医療保険へ加入する必要はあるのでしょうか?
今回はこのような疑問を持つ20代の方へ向けて、
- ●20代の方にとっての医療保険の必要性
- ●20代の医療保険の選び方(性別、ライフスタイル別)
- ●20代で医療保険に入る際の注意点
といった内容を主に解説していきます。
目次
20代でも医療保険の加入は必要?
学生の方、働き始めた方などが多い20代は、他の年代に比べるとまだまだ若く、大きな死亡保障や高額な医療保障のある保険に加入する必要はそれほどないと言えます。但し、病気やケガはいつやってくるか分かりません。そこで、20代の方でも医療保険は「万が一の病気やケガなどへの備え」として必要であると言えるでしょう。
医療保険の基本的な保障は、「入院給付金」と「手術給付金」です。自分に合った医療保険を選ぶためにも、医療保険にはどんな種類があるのか知っておきましょう。
医療保険の種類
医療保険を保険期間で区分すると、「終身医療保険」と「定期医療保険」に分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
種類 | 保険期間 | 特徴 |
終身医療保険 | 一生涯(終身) | ・加入時より保険料がずっと変わらない(付加する特約にもよる) ・解約しない限り保障が一生涯続く |
定期医療保険 | 一定期間のみ | ・終身医療保険よりも保険料がお手頃 ・保険期間終了時に自動更新となることが多い ・更新後は保険料がアップする |
医療保険の種類について詳しくは以下の関連記事も参考にしてください。
20代女性の医療保険の選び方
女性にとっての20代は仕事に専念したり、すでに結婚していたりなど、ライフスタイルはさまざまです。保険の必要性もライフスタイルの違いによって変わってきます。
既婚者の方
女性の20代はさまざまな女性特有の病気に備え始めたい年代です。さらに、既婚者であれば妊娠や出産への備えも必要になります。妊娠中には切迫流産や妊娠高血圧症候群などで入院となるケースや、出産時には緊急帝王切開手術など異常分娩になるリスクもあります。
共働きの方も、家事や子育てに専念にしている方も、医療保険は備えておきましょう。女性特有の病気になるリスクや妊娠・出産に伴うリスクを考えて、医療保険に女性疾病特約を付加するか、入院給付金日額を手厚くしておくと良いでしょう。
独身の方
独身女性の場合も同様に、20代では子宮筋腫・子宮頚がん・乳がんといった女性特有の病気で手術や入院となる可能性があります。公的医療保険でカバーしきれない分の出費に対応できるよう、できれば女性疾病特約を付加できる医療保険に加入して、入院保障や手術保障を手厚く準備しておきましょう。これに加えて、急な病気やケガによる入院で働けなくなり収入減となってしまうケースに備えることができる就業不能保険へも加入しておくと安心です。
20代男性の医療保険の選び方
男性にとっての20代は、仕事で忙しい日々の方が多いかもしれません。独身や既婚者などライフスタイルに沿って保険の選び方を解説します。
既婚者の方
20代で結婚されている男性は、自分に万が一のことがあった場合に備えましょう。まずは医療保険で突然の手術・入院費用に備えることから始めて、心配であれば入院給付金日額を手厚くするのもおすすめです。さらに、病気やケガで就労が難しくなった時に備えられる就業不能保険、死亡や高度障害状態となった際に家族の生活費や教育費に備えられる死亡保険などへ加入することも検討してみましょう。
独身の方
独身男性の場合も同様に、まずは医療保険から備えておきましょう。20代では成人病のリスクは少ないながらも、ケガによる入院や手術のリスクや、さまざまな病気になる可能性があります。もしも病気やケガで入院することになっても突然の出費に対応できるよう、早めに医療保険に加入して備えておきましょう。
20代でも健康リスクが高い方は加入するのがおすすめ
20代は、他の年代と比べると体力もあり、病気のリスクも低い年代だと言えます。ただし、ケガや事故にいつ遭うのかを予想することはできません。保険は年齢を重ねてからよりも若いうちに入った方が保険料もお手頃ですから、いまのうちに保険への加入の検討をしておきましょう。病気が見つかった後や、妊娠・出産をしてからでは医療保険には加入しにくくなります。現在健康な状態である方や、妊娠・出産を予定している方などはできるだけ早めに医療保険へ加入しておくことをおすすめします。
給料が少なかったり、貯蓄がまだ十分にできてなかったりして、医療保険への加入を躊躇している人もいるかもしれません。しかし、家計に余裕があまりない人ほど、もしも入院や手術となった場合には医療費の支払いを大きな負担と感じるでしょう。
いざ病気やケガをした時に医療費の準備で慌てないためにも、いまのうちに医療保険を備えておきましょう。
20代で医療保険に加入するときの注意点
20代で医療保険への加入を検討する際には、以下の2つの点に注意しましょう。
医療保険に加入する目的を決める
医療保険に加入すると未来の保障を備えられますが、毎月保険料を支払っていくことになります。保障内容を理解して、無理なく払い続けられる保険料かどうかを確認しましょう。
また、「なんとなく入っておこう」ではなく、「入院保障を〇円ほど準備しておきたい」「妊娠・出産のトラブルに備えたい」など、具体的な加入目的を決めておくことで、毎月の保険料も納得して支払っていくことができるでしょう。
保障内容は必要なものを選択する
医療保険の基本保障は入院給付金(疾病・災害)や手術給付金ですが、他にオプションとして「女性疾病入院特約」「先進医療特約」「長期入院一時金給付特約」「通院支援特約」「健康祝金特則」などが付加できたり、中には少額の「死亡給付金」が受け取れたりする医療保険もあります。たくさんのオプションや保障を見ると、あれもこれもと付加したくなりますが、その分保険料も上がってしまいます。医療保険に加入する目的を思い出し、自分に必要なものを選択するようにしましょう。
20代のうちに医療保険で無駄のない保障を準備しておきましょう
20代はまだ若い年代ですので、家族のための大きな死亡保障よりも、自分が突然入院・手術となった時に備えて医療保障を準備しておくことが大切です。特に現在健康な状態である方や妊娠・出産を予定している方は、早めに医療保険へ加入しておくことをおすすめします。必要としている保障を医療保険で準備しておくことで、これから迎える30代でも仕事や子育て等にますます勤しむことができるでしょう。ライフスタイルが変化した際には、保険の保障内容の見直しをすることも忘れないようにしましょう。
- ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
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- ※ アクサのネット完結保険の保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
- ※ 個別の税務等の詳細については税務署や税理士等、専門家にご確認ください。
ライター
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー
ハートマネー代表
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。