保険お役立ちコラム

保険の転換とは?検討するときに押さえておくべきポイント

※本記事についてのご注意

保険の更新や見直しのタイミングで勧められることのある「転換」という制度。保険料負担を抑える効果があると言われますが、いったいどのような仕組みなのでしょうか。転換を検討する際に気を付けたい注意点や、転換以外の保険の見直し方法についても解説します。

保険の転換とは、加入中の生命保険をもとに、同じ保険会社の新たな保険に入り直すことを言います。その際、既に加入している保険の積立金を新しく加入する保険の保険料に充てるため、月々の保険料負担を軽くすることができます。

例えば、子どもが生まれた時には、子どもが大人になるまで育てる責任が生じることから、今までよりも大きな死亡保障が必要になります。保険金額を増やすために、新たな保険を増やすと、追加した保険の分だけ月々の保険料も高くなります。そんな時に、月々の保険料負担を軽くして保障を増やせる方法として提案されることのあるのが「転換」制度です。

保障を増やしながらも月々の保険料負担を軽減できるなど、一見お得に見える転換制度ですが、利用にあたってはいくつかの注意点があります。

健康状態によっては転換できない可能性も

転換は、従来の保険契約をもとに、新たな保険契約に入り直すことです。新たな保険に入るためには健康状態の告知や医師の診査を受ける必要があるため、健康状態によっては転換できない可能性もあります。

転換時の年齢で保険料が計算される

新たに入り直す保険の保険料は、転換するときの年齢で計算されます。若い時に加入していた保険を転換する場合には、契約年齢が上がることで保険料が上昇すると思っておきましょう。

予定利率が下がる可能性がある

転換によって新たに入り直した保険は、転換時点での予定利率が適用されることになります。それまで予定利率の高い保険に入っていた人は、転換することで予定利率が下がる可能性があります。予定利率が下がることは、保険の割引率の低下を意味するため、保険料が上がる要因となります。

将来受け取る解約返戻金が減る

転換時の年齢で保険料が計算されることも、予定利率が下がることも、いずれも保険料が上がる要因となるにもかかわらず、転換によって月々の保険料負担を減らせる理由は、既存の保険の積立金を新たに契約する保険の頭金として支払っているからです。蓄えていた積立金を使ってしまうため、将来受け取る解約返戻金や積立配当金は減少することになります。このあたりを理解しないまま転換を選択すると、将来、解約返戻金や積立配当金の少なさに驚くことになりかねません。

同じ保険会社内でしか転換できない

転換は、同じ保険会社の保険商品に入り直す制度なので、転換できる保険商品は同じ保険会社で取り扱いのある保険商品に限られます。

繰り返しになりますが、転換は、既存で契約している保険をもとに、新たな保険に入り直すことです。そのため、転換時には、新規加入と同様に、新たに入る保険の保障内容がこれからの自分の暮らしにあっているかを考えて保障内容を見直すことができますし、保険料の負担が重くないか、保険料の支払いがいつまで続くかを確認することが重要になります。

そのほか、転換ならではの確認ポイントとして、このような点も確認しておく必要があります。

予定利率

いままでの保険の予定利率と、新たに入り直す保険の予定利率を比較しましょう。転換では、新たな保険に入り直すことになるため、既存の保険契約の予定利率が引き継がれません。予定利率は保険の運用利回りのことであり、金融庁が発表する標準利率に従って、各保険会社が決めています。予定利率が下がると、保険料が上がりやすくなります。

転換価格(下取り価格)

新規加入との違いは、それまでに加入していた保険の積立金を頭金として充当されるところにあります。どの程度の金額が頭金として充当されているのかにも注目しましょう。

保険の更新は、更新型の保険期間が終了するタイミングで、同じ保障内容の保険をそのまま契約更新することです。特に申し出ない限り自動更新となる保険が主流となっていますが、更新のタイミングで保険料が計算し直されるため、更新後は従来よりも保険料が上がります。更新のメリットとしては、健康状態の告知が必要ないため、健康状態に関わらず保障内容を継続できることがあります。ただし、更新でも新たな保障を追加する場合には、告知が必要になります。

一方、転換を選んだ場合には、健康状態の告知が必要になるので、健康状態によっては転換できないことがあります。転換の場合には、新たな保険に入り直すことになるため、従来と保障内容を変えることもできますし、保障を増やすこともできます。

転換を検討する際には、転換以外の方法についてもあわせて検討してみましょう。場合によっては、転換で新たな保険に入り直すよりも、不要な部分を取り除いたり、新たな保障を追加したりしながら従来の保険を生かす方向で見直した方がいい可能性があります。

今までの保険契約を生かす場合、主契約はそのまま残す必要がありますが、特約部分は取り外しや上乗せができます。例えば、主契約となっている終身保険の予定利率が高い場合などは、転換を選択して終身保険を解約してしまうのはもったいないでしょう。終身保険部分はそのまま残して運用を続け、特約部分の定期保険や医療保険などについては、他社も含めたより多くの保険から選び直したほうが、保障内容や保険料の面でより納得のいくものを選べる可能性が高くなります。

予定利率の高い保険から新たな保険に転換する場合、積立金を新しい保険の保険料に充てることで保険料負担が軽くなることがあるものの、転換時の年齢で保険料が再計算されたり、予定利率が下がったりする可能性があります。転換を検討する際は保険の保障内容の見直しも検討してみましょう。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー。ハートマネー代表。

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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