保険お役立ちコラム
保険の契約年齢には、保険年齢方式と満年齢方式があります。加入を希望する保険がどちらの契約年齢を採用しているかによって、保険料の上昇するタイミングが異なります。1つの保険会社でも保険商品によってどちらの年齢を採用しているか異なるので、事前に確認してみましょう。
保険年齢とは
保険の契約年齢には、「保険年齢方式」と「満年齢方式」の2種類があります。以前は「保険年齢方式」を導入する保険会社が多くありましたが、近年はわかりやすい「満年齢方式」を導入する保険会社が増えてきています。ただし、同じ保険会社の中でも、保険商品の種類や契約時期によって、どちらの契約年齢を導入しているかが異なる場合も有ります。
保険年齢方式を使用する場合
契約時の満年齢の端数が6ヶ月以下のものは切り捨て、6ヶ月超の場合には切り上げて計算する方式を「保険年齢方式」といいます。例えば、30歳6ヶ月で契約した場合の契約年齢は30歳になりますが、30歳7ヶ月で契約すると契約年齢は31歳となり、保険証券にも契約年齢31歳と書かれることになります。
保険では、加入者の性別や年齢に応じたリスクを分析して、保険料を決定しています。多くの場合、年齢が上昇するほど、疾病や死亡のリスクも上昇すると考えられます。保険年齢方式では、そのリスクを均すため、0ヶ月から6ヶ月を切り捨て、7ヶ月から12ヶ月を切り上げて計算しています。
国内の生命保険会社では以前はこの保険年齢方式が多く導入されていましたが、利用者にとっては実年齢との違いが分かりにくいという問題点がありました。
満年齢方式を導入する場合
満年齢方式は、実年齢をそのまま契約年齢とする方法です。誕生日で1歳年齢が上がり、その後12ヶ月間はそのまま実年齢の契約となります。
満年齢方式の特徴はその分かりやすさにあります。外資系の生命保険会社が日本でも営業を始めるようになって満年齢方式を導入したため、次第に国内生命保険会社でも満年齢方式を導入するところが増えてきています。
保険年齢と契約日
契約日の考え方
保険は、「申込書」「告知(医師の診査)」「第1回保険料の納入」の3つが整い、保険会社が保険への加入を了承した場合に契約成立となります。告知や医師の診査の内容によっては、保険会社側の引き受け審査に時間がかかることもありますが、その場合も、保険会社が加入を認めた段階で、日にちをさかのぼって保険契約の責任を開始することになります。
保険料の支払いには、振り込みやクレジット払いなどいくつかの方法があります。せっかく保険料が上がる前に駆け込みで保険の申込を済ませても、保険料の振込手続きを忘れていたために、保険成立までに時間がかかって保険料が上がってしまうこともあり得ます。クレジットカードの場合には、実際の代金引落を待たずに、クレジットカード会社による与信確認ができたタイミングが保険料の納入日とみなされます。
契約日特例
「申込書」「告知(医師の診査)」「第1回保険料の納入」の3つが揃った時が、保障の始まる「責任開始日」となりますが、約款等の定めにより「契約日」は責任開始日の翌月1日と定められていることがあります。
保険料は契約日の年齢が基準となります。そのため、契約のタイミングによっては、誕生日直前に保険に加入の申し込み手続きを済ませ、誕生日前に加入を認められたものの、翌月1日の契約日には1歳年齢が上がり保険料が上がってしまうことがあります。
このような場合に知っておきたいのが、「契約日特例」です。「契約日特例」や「契約日指定に関する特則」など保険会社によって名称は様々です。契約者から申し出て、保険会社が認めた場合には、責任開始日と契約日を同日にできる制度です。契約日が誕生日前になることで、保険料が上昇するのを防ぐことが出来ます。ただ、この制度は各保険会社で取り扱っていない場合もありますので、詳細は各保険会社に確認してみましょう。
保険の加入や見直しを考えるベストなタイミングとは
保険料は加入時の年齢によって決まります。例えば、保障が一生涯続く終身医療保険の場合には、加入時の保険料が一生涯続くことになります。契約時の年齢が1歳上がることで、仮に月額保険料が50円上がるとします。たった50円ではありますが、1年間では600円になりますし、30年間になると18,000円も差が出ることになります。
1歳でも早く保険への加入をすることで、保険料負担が変わってきます。誕生日で契約年齢が変わる「満年齢方式」の保険の場合には、誕生日前に契約できるように心がけましょう。しかし、保険会社によっては「満年齢方式」を採用していても、契約日を翌月1日に設定している保険会社もあり、契約年齢が誕生日後になる可能性があります。保険会社によって「満年齢方式」でも契約日の取り扱いが異なりますので、保険会社に確認しましょう。誕生日から6ヶ月以下であれば切り捨て、6ヶ月超であれば切り上げの「保険年齢方式」の場合には、誕生日から6ヶ月以内に契約日が来るように、早めに保険会社に問い合わせをしましょう。
満年齢方式の保険の場合、契約日が誕生日を過ぎると保険料が上昇します。早めに手続きをしましょう。
以前は、誕生日から6ヶ月以内を切り捨て、6ヶ月超を切り上げる「保険年齢方式」が多く導入されていましたが、近年は誕生日で契約年齢が上がる「満年齢方式」を採用する生命保険会社が多くなっています。満年齢方式の場合、誕生日を過ぎた契約は保険料が上がります。保険の加入や見直しは、誕生日前に契約が完了できるように、余裕を持って進めましょう。
- ※ 当記事は著者個人の見解・意見によるものです。
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- ※ 当記事で書かれている保険の内容には、アクサのネット完結保険では取り扱いのない商品や手続きがございます。
- ※ アクサのネット完結保険の保険商品の詳細につきましては、重要事項説明書/ご契約のしおり・約款を必ずご覧ください。
- ※ 当記事を参考にご加入中の生命保険の見直し・解約をされる際には、以下3点にご留意ください。
- ① 一度解約した生命保険契約はもとには戻らないこと。
- ② 解約返戻金は解約するタイミングによって、払込保険料の合計額よりも少なくなる場合があること(解約返戻金がない保険商品もあります)。
- ③ 健康状態によっては新たに保険に加入できなかったり、加入できても保険料の増加や一部の保障が対象外になるなど特別条件付きの契約となる場合もあること。
- ※ 個別の税務等の詳細については税務署や税理士等、専門家にご確認ください。
ライター
氏家祥美(うじいえよしみ)
ファイナンシャルプランナー。ハートマネー代表。
お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。
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