保険お役立ちコラム

セカンドオピニオンとは?自分が納得できる治療を受けるために理解しておきたいことを解説

※本記事についてのご注意

セカンドオピニオンは、今後の治療法について、主治医以外の医師に意見を求める仕組みです。主治医が気を悪くするのではないか、費用はどのくらいかかるのか、そもそも相談先をどうやって探したらいいのか、といった疑問にお答えします。

この記事でわかること

  • セカンドオピニオンは主治医の協力のもと、今後も納得して治療を受けるために行うもの
  • セカンドオピニオンを選択するタイミングは、治療の選択肢が複数考えらえるとき
  • 相談内容や状況によってはセカンドオピニオンを受けられないケースもある
  • 生命保険会社の中には、加入者向けにセカンドオピニオンを付帯サービスとして提供しているところもある

セカンドオピニオンとは、現在の主治医とは別の医師に、主治医から受けた診断や治療の進め方、今後の治療選択などについて第2の意見を求めることです。

治療方針は主治医と患者がよく話し合って決めるものですが、主治医に説明を受けても納得がいかないことや、担当医とは異なる角度からの話を聞いて考えてみたくなることもあるでしょう。

セカンドオピニオンは、現在の主治医の下で、治療を受けることを前提にして行います。主治医の協力のもと、今後も納得して治療を受けるために行うものですから、セカンドオピニオンを受けた結果や、そこから生まれた疑問や質問は主治医に相談しましょう。

セカンドオピニオンは、転院して別の医師の治療を受けるために行うものではないということを知っておきましょう。

インフォームドコンセントとの違い

インフォームドコンセントは、説明と同意を意味する言葉ですが、単に、病状や治療方法を伝えて同意書に記入することではありません。

医療チームが病状や治療方法とその目的などを丁寧に説明し、患者自身やご家族がその内容を十分に理解して、納得のうえ同意してから、治療を行うことを意味します。

それに対して、セカンドオピニオンは、医師の説明を受けてもまだ疑問が残り判断がつかないときに、より納得の行く治療を求めて、主治医以外に説明を求めることを意味します。

転院・転医との違い

転院・転医とは、別の病院へ移ることや、担当医を変更することをいいます。

主治医と相性が良くない、より設備の整った病院へ移りたいなどの理由で、転院・転医を申し出ることもありますし、セカンドオピニオンを受けた結果として、主治医と相談しながら、より希望に沿った治療を受けられる病院への転院を検討していくこともあるでしょう。

先ほどもお伝えしたとおり、セカンドオピニオンを受けることは、病院や担当医師を変えることではありませんから、主治医が気を悪くするのではないかと心配して、セカンドオピニオンをためらう必要はありません

セカンドオピニオンを受けるときには、原則として、患者の病状や治療の経緯を把握している主治医に紹介状やその他の書類を用意してもらう必要があります。

仮に主治医に不信感や不満がある場合でも、「大切な治療のことなので、きちんと納得して決めたい」というように、前向きな姿勢で協力を求めるようにしましょう。

主治医から受けた診断や、提案された治療方針に納得がいかない場合があるでしょう。本や雑誌で見聞きしたり、人づてに聞いたりした別の治療方法が気になっているという事もあるかもしれません。

そんな時、別の医師に「第2の意見」を聞くことで、主治医から出された治療方針への理解が深まることがあります。

セカンドオピニオンを選択するタイミングとしては、治療の選択肢が複数考えらえるときが挙げられます。例えば、手術をするのかしないのかといった選択や、手術の方法が複数考えられるような場合です。

それぞれにリスクやメリット・デメリットがある中で決めかねているときには、別の医師に気がかりなことを相談して、治療についての説明を受ける機会を持つことは、自身の治療について冷静に考える貴重な機会となるでしょう。

セカンドオピニオンを受けるためには、セカンドオピニオン外来を設置している病院から選びます。

セカンドオピニオン外来の受診には、健康保険が適用されないため、全額自己負担となります。費用は病院によっても異なりますが、1回につき、2万円から4万円程度が目安となります。

例えば、東京大学医学部附属病院のホームページには、セカンドオピニオン外来の費用は30分まで2万2,000円、60分まで4万4,000円と書かれています。大阪大学医学部附属病院の場合には、1時間3万7,950円と書かれています。

1回あたりの費用については、セカンドオピニオンを行っている各病院のホームページなどで確認しましょう。

セカンドオピニオンをより有効に活用するために、大まかな流れと重要なポイントを押さえておきましょう。

ファーストオピニオン(主治医の意見)を理解する

何よりも、自分の置かれた状況を正しく理解することが重要です。診断名、病状、進行具合、現在勧められている治療法、その治療法を勧める理由などを、主治医に確認しておきましょう。

ここを整理しないままにセカンドオピニオンを聞いて回っても、時間ばかり浪費して治療が後回しになってしまうため意味がありません。セカンドオピニオンを受ける際には主治医とのコミュニケーションを取っていきましょう。

また、自分がどんな点に不安を感じて、セカンドオピニオンを必要と感じているのかも、自分と向き合いながら考えてみましょう。不安な気持ちや疑問点を主治医に伝えて説明を受けることで、セカンドオピニオンが不要になることもあります。

セカンドオピニオン先を決める

他の医療機関を受診している方を対象に、「セカンドオピニオン外来」を行っている病院があります。セカンドオピニオンの際は検査や診察は行わないため、主治医からの紹介状や診察情報提供書、検査結果などの資料をもとに、治療法についての解説やアドバイスが行われます。

セカンドオピニオン外来を行っている病院は、わりと規模の大きな大学病院や専門病院に限られます。また、それらの病院でもすべての診療についてセカンドオピニオンを提供しているわけではありません

口コミや雑誌等で情報を集めるか、インターネットで「セカンドオピニオン 病名」「病名 セカンドオピニオン 地域名」などを入力して対象病院を探してみましょう。気になる病院があるなら、公式ホームページを確認する方法もあります。

また、がんの場合には、「がん相談支援センター(※)」に相談すると、セカンドオピニオン外来のある病院名や連絡先、専門領域などの情報を教えてもらえます。

ただし、いずれの場合も通常の診察が優先されるため、各病院で対応できる曜日や時間に限りがあります。すぐに予約ができるとは限らないので、早めに問い合わせをしておきましょう。

主治医にセカンドオピニオンを受ける旨を伝えて、書類作成を依頼する

セカンドオピニオンを受ける前に、主治医にセカンドオピニオンを受ける旨を伝えましょう。セカンドオピニオンには、医師の紹介状や診断情報提供書、検査結果などが必要なので、主治医の協力が必要です。

【主治医に用意してもらう書類例】

  • ●紹介状(診療情報提供書)
  • ●血液検査や病理検査・病理診断の記録
  • ●CTやMRIなどの画像検査結果やフィルム

など

こうした必要書類を持参せずにセカンドオピニオン外来に行っても、適切なアドバイスを受けられなくなります。

セカンドオピニオンを聞く

医師に質問したいことや、伝えておきたいことを、事前にメモなどにまとめておきましょう。限られた時間を有効に使いやすくなります。可能であれば、家族など信頼できる人に同行してもらえると質問を補足してもらえることもありますし、安心感もあるでしょう。

セカンドオピニオンで詳しい情報を求める中では、余命など聞きたくなかったことを聞いてしまう可能性があります。特に伝えてほしいこと、伝えてほしくないことがある場合には、その旨を医師に伝えておきましょう。

結果を主治医に報告する

セカンドオピニオンで聞いた内容について、主治医に報告をします。セカンドオピニオンの結果を踏まえて、主治医と相談しながら今後の治療方針を決めていきましょう

また、相談の結果、セカンドオピニオンを受けた病院に移って治療を受けたくなることもあるでしょう。その際は、これまで治療を受けた病院から改めて紹介状などを用意してもらいましょう。

患者自身が納得して治療を受けるために意見を求めるという本来の趣旨とあわない場合には、セカンドオピニオンを受けられません

例えば、以下のようなケースは多くの医療機関で対象外となっています。

  • ●主治医に対する苦情や、訴訟等を目的とした相談
  • ●主治医が了承していない場合
  • ●主治医からの紹介状や資料提供を受けられない場合(一般的な話しかできないため)
  • ●セカンドオピニオンを受ける医療機関での治療を希望する場合(通常の外来診療となるため)
  • ●セカンドオピニオンを受ける医療機関では取り扱いのない疾患の場合
  • ●治療(手術)の良し悪しについての判断を目的とする場合
  • ●すでに亡くなった方を対象とする相談
  • ●患者自身の「同意書」がない家族のみの相談
  • ●医療費の内容、医療給付にかかわる相談

上記は以下の情報を参考にしています。詳細は、各病院の注意事項を確認してください。

生命保険会社の中には、加入者向けにセカンドオピニオンを付帯サービスとして提供しているところがあります。

利用したいときには、手元に保険証券を用意して、契約している生命保険会社の専門フリーダイヤルへ電話しましょう。保険証券の番号と名前を伝えると、セカンドオピニオンサービスの予約ができます。

予約の際に必要な診断関連資料などを伝えられるので、当日までに用意しておきましょう。

セカンドオピニオンサービスは名医との面談のほか、電話でも受けられる場合がありますので、ぜひ利用を検討してみてください。

セカンドオピニオンは、病状や治療法への理解を深めるために、主治医とは別の医師に意見を求めることです。事前に予約したうえで、主治医が用意した紹介状や検査結果などの書類を持参して、意見を求めます。

保険適用外のため全額自己負担となりますが、加入している生命保険の付帯サービスにセカンドオピニオンサービスがついている場合には、無料で利用できることもあります。

今後の治療について不安を感じたときに、セカンドオピニオンサービスは心強い存在です。保険会社の付帯サービスでは費用がかからず、予約なども代わりに行ってくれるので、セカンドオピニオンを受けたいと考えている方におすすめです。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー(AFP)

ハートマネー代表

「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
2005年からFP相談を始める。
日々お金のことを考えなくても安心な
「家計の仕組みづくり」が好評。

大学の非常勤講師として金融リテラシーを普及するほか、
キャリアコンサルタントとしても活動している。

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