保険お役立ちコラム

関節リウマチでも入れる保険とは?告知のポイントや医療支援制度について解説

関節リウマチとはどのような病気なのでしょうか。初期症状から症状の進行について解説するとともに、関節リウマチが保険に入りにくいといわれる理由についてもお伝えします。関節リウマチになっても入りやすい保険や、公的支援制度についてもご説明します。

※本記事についてのご注意

関節リウマチは、関節が腫れて放っておくと関節が変形してしまう病気です。手足の関節で起こりやすく、関節を動かさなくても痛みを生じる特徴があり、身体の片方だけでなく、左右両方に症状が現れる傾向があります。

初期には、朝になると手がこわばって動かしにくい、関節に痛みや腫れが見られる、微熱や倦怠感、食欲不振などが続くといった症状が見られます。

関節リウマチは、免疫細胞の誤作動によって起こります。本来、免疫細胞は、外部からの細菌やウィルスから自分の体を守る働きをしますが、この免疫細胞の働きに異常が生じて、自分の細胞や組織を攻撃することで、関節リウマチが起こります。関節の内部で起きた炎症は、痛みや腫れを引き起こし、次第に骨や軟骨を破壊していきます。

女性に多い疾患で、30代〜40代の発症が多い傾向があります。しかし、近年では高齢で発症する方も増えています。

関節リウマチの治療方法

関節リウマチの治療では、完治ではなく、寛解(かんかい)を目指します。寛解とは、症状そのものや検査の異常数値が消失することです。

寛解すると、リウマチであることをほとんど自覚しないで日常生活を送ることができますが、治療の効果がうすくなったり止めたりすれば再発します。

病気の進行が止まり、身体機能を維持して自覚症状もほとんどない状態で日常生活を送れるまでに回復するためには、関節リウマチの早期発見と早期治療が重要です。

関節リウマチの主な治療法には、薬物療法、リハビリテーション、手術があります。

(1)薬物療法

抗リウマチ薬を使って、関節の炎症を引き起こす免疫細胞の働きを抑え、関節リウマチの進行を抑えます。このほか、症状に合わせて、痛みを抑える鎮痛薬、炎症や痛みを抑える力が強いステロイド薬、関節破壊が進行するのを防ぐ生物学的製剤なども使用していきます。

抗リウマチ薬で改善が見られない場合には、生物学的製剤を使用します。生物学的製剤は、関節リウマチの進行を食い止める力が高く、改善に向かう効果も期待される薬です。近年、生物学的製剤の利用者が増加している病院もあるようです。

(2)リハビリテーション

関節の動く範囲を広げて、社会生活や日常生活を送れるように、運動療法や温熱療法などを行います。

(3)手術

関節が壊されて激しく痛み、動かせなくなった関節の手術を行います。

関節リウマチの治療にかかる費用

生物学的製剤は、関節リウマチの治療に対して、高い効果が期待される薬剤です。ただし、薬の使用量にもよりますが、1ヵ月の薬代の自己負担額が数万円に達することが多くなり、月間の医療費は3万円~6万円以上まで増える傾向もあるようです。

そのため、薬代の負担感から使用に踏み切れない人もいます。なお、副作用やその効果には個人差があるため、万能ではありません。

関節リウマチは、一度発症すると治療期間が長くなり、完治が難しい病気です。自己免疫の誤った働きによる病気のため、寛解(かんかい)の状態になっても、症状が抑えられているだけで再発する可能性があると考えられます。

そのため、この持病を持つ人が新たに保険に加入することは、容易ではありません。通常の医療保険や死亡保険等に申し込んでみて、もし特別条件付きでも加入できないといわれたら、ここでご紹介するような別の方法を考えましょう。

引受基準緩和型の保険に加入できる可能性がある

引受基準緩和型保険は、通常の保険よりも告知項目を少なくして、持病がある人でも入りやすくした保険です。リスクが高めの人にも門戸を開いている分、引受基準緩和型保険の保険料は、通常の保険よりも高めに設定されています。

また、一部の引受基準緩和型保険では、加入から一定期間、保険金や給付金の支払い削減期間が設けられていることがあります。

このほか、無選択型保険といって、告知や医師の診査がなく加入できる保険があります。持病がある人でも入りやすくなりますが、無選択型保険は、引受基準緩和型保険に比べても保険料が高く、保障内容もかなり限定されています。

医療保険や生命保険に加入するほかにも、利用できる社会保障制度があります。社会保障制度の内容がわかると、どのくらいの金額を自分で備えるべきかがわかります。

高額療養費制度

公的医療保険を利用することで、自己負担額は3割(年齢や所得によっては1割負担や2割負担)になりますが、その自己負担額が所定の上限額を超えた場合には、差額の払い戻しを受けられる制度です。

69歳以下の世帯で年収が約370万円~約770万円の場合、1ヶ月あたりの自己負担限度額は「80,100円+(医療費-267,000)×1%」に抑えられます。所得の区分によっては、上限額がさらに高額になることもあります。加入中の公的医療保険で、どの区分に該当するかを確認しておきましょう。

医療費控除

1月1日から12月31日までの医療費の自己負担額が10万円(所得が200万円までの場合、所得合計額の5%)を超えた場合に、確定申告をすることで税金の払い戻しを受けられる制度です。本人の医療費に限らず、生計が同じ家族の医療費も合算できます。

計算式は以下の通りです。

(実際に支払った医療費の合計額 - 保険金などで補てんされる金額※1)- 10万円※2

  • ※1 生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
  • ※2 その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5パーセントの金額

傷病手当金

傷病手当金は、病気やケガの療養で会社を休んだ間の収入減少を補うための制度です。1日当たりの支給額は、「直前12ヵ月の標準報酬月額の平均額÷30日×3分の2」です。

ただし、この傷病手当金は、健康保険組合や協会けんぽ等に加入する会社員や公務員等は利用できますが、国民健康保険に加入する自営業者等は利用できません。

介護保険制度

関節リウマチは、介護保険の特定疾病に該当します。特定疾病とは、加齢に伴って発症すると考えられる16の疾病で、厚生労働省によって指定されています。特定疾病である関節リウマチで介護や支援が必要になった場合には、65歳以上でなくても、40歳以上の介護保険の第2号被保険者であれば介護保険制度を利用できます。

障害者総合支援法

関節リウマチの人は、全身の関節に障がいを残すことがあります。その障がいの程度や生活動作への支障によっては、市区町村の障害福祉担当窓口もしくは福祉事務所の窓口で申請をすることで、身体障害者手帳の交付を受けられる可能性があります。

身体障害者手帳を持つことで、医療費の自己負担割合が軽減される、公共料金や携帯料金、公共交通機関等の割引が受けられる、障がいの程度によっては手当がもらえるといったメリットがあります。

関節リウマチは治療期間が長期にわたりやすく、完治が難しい病気です。高い効果が期待できる生物学的製剤がありますが、薬代の負担が重くなりやすい傾向があったり、重症になると関節の手術が必要になったりする場合もあります。

発症後に保険への加入を希望する場合には、現状が伝わる正確な告知を心掛けて、まずは通常の保険に申込みをします。加入が難しければ、引受基準緩和型保険などを検討しましょう。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー。ハートマネー代表。

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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