目的もなく重いスーツケースを引きずって町中ウロウロするのはつらいけれど、ハワイに行くとわかっていれば、ニコニコでスーツケースを運べます。
「ライフプラン」とは、自分がどんな人生を送りたいか計画を立てることです。
不安定な時代が続いても、どんな未来が待っているかが想像できれば、きちんとお金もココロの準備もできるのです。
日本は世界トップクラスの長寿国です。 結婚していてもいなくても、子どもがいてもいなくても、マイホームがあってもなくても、誰もがいつか長い人生とお金について考えることになります。
どれくらい長い人生になるのか、ちょっとイメージしてみましょう。
女性の平均寿命は86歳、男性は79歳です。 これは平均なので、もっと長生きする人もいて、女性の4人に1人は94歳まで生きます。 これは、26歳(大卒入社4年目)から60歳で定年退職するまでの34年という長い期間と、退職から亡くなるまでの期間が同じだということです。 想像していた以上に老後は長いですね。 男性も油断できませんよ、4人に1人は89歳まで長生きします。
老後は想像以上にお金もかかります。
歳をとったら、支出は減りそうなものですが、食べる量が半分になるわけではありませんし、冠婚葬祭のお付き合いも変わりません。
60代前半の生活費は、50代の現役世代と比べ1万円ほどしか変わらないのです。
さらに高齢になるにつれ、医療費や介護費用の負担が増えることも考えられます。
しかし老後が心配だからといって、お金を使わずケチケチ作戦をくりひろげ、お金を使う前にお迎えが来てしまっては元も子もありません。
今もハッピーで、老後もハッピーでいられるように、ライフプランを立てることは大切なのです。
右肩上がりでお給料が増えていき、退職金と年金があれば老後を暮らせる時代なら、それほどライフプランは重要ではなかったかもしれません。 ところが、安定した時代は終わり、定年まで会社があるのか、退職金はもらえるのか、年金もいつからいくらもらえるのか、運用は大丈夫なのか?不安の種は尽きません。
将来は不安だけれど、何もしていないというのは、自分の人生を会社や国にお任せしていることになります。
これからは、お任せではなく自分で自分の将来を考え、計画を立てて実行することが大切です。
ライフプランとは、将来のライフイベントや達成したい目標を考えることです。 人生でお金が必要になるのは、結婚、出産、進学、住居購入、引越し、老後などのライフイベント。 大きなお金は、急には用意できませんが、あらかじめ家計からお金を準備しておけば、いざその時がやってきても夢をあきらめたり、あわてずにすみます。
ライフプランを立てながら、10年後、20年後の自分や家族をイメージすることで、今まで気づかなかった問題やその時までにしておきたいことも見えてきます。 「給料が減る前に退職して、チャレンジしたかった整体の専門学校に通おう」 「子どもの大学入学の方が自分の定年退職より後なので、退職後も働けるように準備しておこう」 「自分の退職時期は、そろそろ両親も介護が必要になるかもしれない。リフォームを考えておこう」 という具合です。
ライフプランを立てると、目標とそれを叶えるための方法が見えてきます。
例えば、子どもを郊外で育てるために戸建のマイホームを購入したい、という夢があるとします。
子どもの教育費や自分達の老後のことを考えると、夢を実現するために妻も働いた方がいいとわかります。
お金がないからしょうがないと思って働くのと、自分の夢を実現するために働こうと思うのは、大きな違いです。
私たちは、人生を選べます。
ライフプランを立てて、プランを実現するために、必要なお金を計画的に準備しましょう。
ライフプランは、人生をより豊かにするための強い味方となるのです。