保険お役立ちコラム

医療保険に入らないとどうなる?必要性、後悔する人やタイミングを解説

更新日:2024/03/28

※本記事についてのご注意

医療保険に入る理由について考えます。入らなかった場合、どんな方がどんなときに後悔するのでしょうか。年代別の必要性と、医療保険を選ぶときに知っておきたい医療保険の種類や、基本的な保障内容についても解説します。

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若いうちや健康なときには、あまり医療保険の必要性を感じないかもしれませんが、年齢がどんどん上がるにつれ、病気が見つかるリスクが高まります。

若いときに比べて保険料が高くなりますし、そのときの健康状態によっては、保険に入れない可能性もあります。

医療保険に入る必要はないと考えていた方、必要とは思いつつも加入を先送りしていた方が後悔するのはどんなときなのでしょうか。

想定以上の医療費がかかったとき

入院や手術では思わぬ医療費がかかることがあります。

高額療養費制度があるため上限額は設けられているものの、年収約370~770万円の世帯では、1ヶ月の医療費が仮に100万円かかった場合でも自己負担額は8万7,430円(※)となります。差額ベッド代や食費などの支出が積み重なると、家計にとっては大きな負担となり、あのとき入っておけば良かったと後悔する方もいるでしょう。

医療費の支払いのために貯蓄を削ったとき

医療費を月収から出すのが難しいとなると、将来のためにためていた貯蓄を切り崩さなくてはなりません。医療保険に加入しておけば、その必要はなかったかもしれないと後悔する場合もあるでしょう。

入院や手術を受けて体調不安があるときに、それまでコツコツと積み上げていた貯蓄が減ることは心もとないものです。

先進医療を受けられなかったとき

厚生労働大臣が定めた特定の治療を先進医療といいます。先進医療の技術料は公的医療保険の対象外のため、本人の全額自己負担になります。

先進医療を受けることを医師に勧められたものの、費用の工面が難しくて先進医療をあきらめた場合には、早めに医療保険に加入しなかったことを後悔する可能性があると考えられます。

入りたいと思ったときに入れなかったとき

医療保険に加入の申込みをしても、告知内容によっては引受審査の結果、加入できない場合があります。例えば、がんと診断されてからでは、がん保険はもちろん、医療保険や死亡保険にも入りにくくなります。

加入が認められたとしても、保険料割増、保険金削減、特定疾病不担保、特定部位不担保などの特別条件付きでの加入となり、希望通りの条件で希望する保険には入れなくなることもあります。

いつでも当たり前に医療保険に入れるわけではないことを知り、先送りしないで健康なうちに加入しておきましょう。

医療費の支払いが大きな負担になる方ほど、医療保険に加入していないことを後悔すると考えられます。

毎月の収入が低い

収入に余裕がない方にとって、入院や手術による支出は大きな負担となります。万が一のときに、暮らしに影響が出ないように、保障を備えておきましょう。年齢や保障内容にもよりますが、月々1,000円以下で加入できる医療保険もあります。

貯蓄がない

病気になると医療費がかかるうえに、健康なときのように働けなくなり、収入が減少する可能性もあります。十分な貯蓄がなければ、病院への支払いにも困ることになりかねません。

医療保険を選ぶときには、基本的な用語を知っておくと選びやすくなります。

医療保険の主な保障内容

医療保険は、病気やケガに備える保険です。日本には公的医療保険がありますが、それだけではまかないきれない経済的負担をカバーするために民間の医療保険に加入します。医療保険の主な保障内容は、以下のとおりです。

(1)入院給付金

病気やケガで手術を受けたときにもらえる金額です。入院手術給付金の何倍というように決まっていることが多く、入院給付金を高く設定すると、そのぶん手術給付金額も上がります。

(2)手術給付金

病気やケガで手術を受けた時にもらえる金額です。入院手術給付金の何倍というように決まっていることが多く、入院給付金を高く設定すると、その分手術給付金の額も上がります。

(3)その他の特約

そのほかにも、特約として、先進医療特約、女性疾病特約、3大疾病保険料払込免除特約、生活習慣病特約、通院特約などを上乗せすることができます。

医療保険のタイプ

医療保険は、保険期間によって2つに分けられます。

(1)終身医療保険

終身医療保険は、加入したときから亡くなるまでの病気やケガを、一生涯保障する保険です。付加する特約にもよりますが、基本的に加入したときから保険料が一生上がらない安心感があります。

(2)定期医療保険

定期医療保険は、病気やケガによる入院を一定期間保障します。

保険期間が短い分、保険料は終身医療保険よりもお手頃になります。多くの保険会社の定期医療保険は、契約者から解約の申し出をしない限り、これまでと同様の内容で契約が自動更新されます。

更新時の年齢の保険料率で計算されるため、多くの場合は保険料が上がりますが、健康状態に関わらず更新できます。

民間の医療保険では、治療費の自己負担部分に加えて、公的医療保険が適用されない支出や、収入の減少に備えます。

(1)治療費の自己負担額に備える

公的医療保険には、医療費の自己負担額に上限を設ける「高額療養費制度」があります。1ヶ月間(月の1日から末日)に、病院や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合に、超えた金額が支払われるという制度です。

高額療養費制度を利用することで、高額な手術を受けたときや長期入院をしたときでも、医療費負担を一定以下に抑えることができます。

なお、上限額は、本人の年齢や所得に応じて決まりますが、自身の上限額がいくらになるのか、詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

(2)公的医療保険が適用されない支出に備える

差額ベッド代は、入院中に本人の希望で個室や少人数部屋を利用した場合にかかる費用です。全額自己負担となるため、入院が長期にわたると経済的に大きな負担となります。

また、公的医療保険が適用されない先進医療を受けた場合、その治療費は全額自己負担となり、高額療養費も適用されません。

その他、入院中にかかる食事代や日用品代、家族の交通費などこまごまとした出費も重なると大きな負担となります。

(3)収入減少に備える

病気やケガで入院している間は、収入の減少も心配です。働けなくても家賃や住宅ローン、教育費の支払いなどは続きます。

近年は、医療保険は治療費をカバーするための保険と考えて、収入減少への備えは就業不能保険でカバーする方が多くなっています。

世代によって、医療保険の必要性にはどんな違いがあるのでしょうか。

(1)20代

「まだ若いし、健康だから保険なんていらない」と思ってはいませんか?

保険は基本的に、健康なときに入るもの。不慮の事故による入院手術や、虫垂炎や尿管結石などで急に手術が必要になった場合、突然に必要となる医療費は大きな家計の負担となりかねません。

必要になったときに後悔しないように、家計の負担にならない程度の保険料で、医療保険を備えておきましょう。

これからお金をためていく20代にとって、高額な医療費負担は家計の大きなダメージになりかねません。例えば、健康保険の対象外となる先進医療の技術料は高額になる治療もありますが、医療保険に先進医療特約を付けておけば、その技術料は保険でカバーされます。特約を付けて備えておきましょう。

(2)30代、40代

家族が増えると責任が増します。家計では、教育費や住宅ローンなどの固定費が占める割合が増えやすく、入院や治療にかかる医療費が家計にとって大きな負担となります。また、入院して家事や子育てができなくなれば、家事代行サービスやベビーシッターへ依頼する費用が掛かります。

家計に無理のない範囲の保険料で不測の事態に備えておきましょう。なお、治療で働けない間の収入減少への備えには、就業不能保険があります。

健康保険が利用できない治療にも挑戦して病気を治したいと思ったときに、心強いのが先進医療特約です。先進医療の技術料は全額自己負担になりますが、先進医療特約があれば技術料が保険でカバーされます。

(3)50代、60代

年齢を重ねると、多かれ少なかれ、体の不調が出やすくなるものです。既往歴があって保険に入りにくいという方は、保険加入時の告知項目を少なくした、引受基準緩和型の医療保険で必要な保障を確保してはいかがでしょう。

また、今は元気という方も、心疾患や脳血管障害などのリスクが高まるのもこの年代ですし、将来の介護の必要性も気になり始める年代です。

一方で、家計は教育費のピークと住宅ローンの返済が重なり、負担の大きい年代です。家計に負担が少ない保険でしっかり備えておきましょう。

(4)男性

男性の平均寿命は女性よりも低く、病気の罹患率は女性より高い傾向があります。令和4年度の簡易生命表によると、男性の平均寿命は81.05年、女性の平均寿命は87.09年でした。また、男性が一生のうちにがんと診断される確率が65.5%であるのに対して、女性は51.2%というデータもあります。

職場や家庭で責任を負っている方も多いと思いますが、睡眠、栄養、運動、ストレス解消など、より良い生活習慣を心掛けることが、生活習慣病の予防につながります。医療保険や死亡保険に加入して、経済的な面からもリスクに備えておくことも重要です。

(5)女性

女性には女性ならではのリスクがあります。普段は健康な方でも、妊娠中は重度のつわりや切迫早産で長期入院となる可能性がありますし、順調に妊娠期間を過ごしていても出産が帝王切開になる可能性もあります。

妊娠してからでは保険に入りにくくなり、妊娠、出産に関わる異常による入院、手術の保障が対象外になることも。安心して妊娠期間を過ごすためにも、あらかじめ医療保険に加入しておきましょう。

また、女性には、乳がんや子宮筋腫といった女性特有の病気にかかるリスクがあります。こうしたケースでも、女性疾病入院特約を付けておくと、保障が上乗せされて安心です。

(6)独身の場合

治療費や差額ベッド代の負担などはもちろんのこと、入院中の着替えの用意や、留守宅の手入れなども、民間サービスを利用すると何かとお金がかかります。治療の不安とお金の不安をダブルで抱えなくていいように、医療保険で備えておきましょう。

治療中の収入減少に備えたい方には、医療保険とあわせて就業不能保険に入っておくといいでしょう。

独身の方が備えたい特約は、先進医療特約です。先進医療の技術料は健康保険が利用できないため自己負担額が高額になりがちですが、特約によりカバーされます。

(7)自営業など個人事業主

個人事業主の場合、医療保険と就業不能保険のダブルの保障が必要です。

会社員や公務員が加入する公的医療保険(健康保険組合や協会けんぽ)には、病気やケガの療養で働けなくなった場合でも、4日目から通算1年6ヶ月の間、給与の3分の2を支給する「傷病手当金」制度がありますが、個人事業主が加入する国民健康保険には、この制度がありません。(※1、※2)

そのため、入院や療養で仕事ができないと、収入が途絶える中で、治療費を負担しなくてはならず、家計に大きなダメージとなります。医療保険に加入して特約で長期入院にも備えつつ、就業不能保険で治療時の収入減少にも備えておきましょう。

なお、先進医療の種類や医療機関は随時見直されます。最新の情報は厚生労働省のホームページ をご覧ください。

想定以上の医療費がかかったり、先進医療を受けられなかったりして、医療保険の必要性を強く感じてからでは希望する保険に入りにくくなることも。健康で医療保険の必要性をまだ感じていないうちが、医療保険に加入するベストタイミングです。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー

ハートマネー代表

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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