保険お役立ちコラム

がん保険は再発しても保障される?がんの再発への備え

公開日:2020/06/30

※本記事についてのご注意

がんの治療がうまくいっても、再発のリスクを考えると治療後も心配は続きます。がん保険に加入している場合、再発はどこまでカバーされるのでしょうか。

がん保険は再発しても保障される?がんの再発への備え

がんの再発と転移

がんの再発や転移はどうして起こるのでしょうか。国立がん研究センター「がん情報サービス」では、がんの再発と転移について、以下のように記述しています。

「再発」とは、治療がうまくいったように見えても、手術で取り切れていなかった目に見えない小さながんが残っていて再び現れたり、薬物療法(抗がん剤治療)や放射線治療でいったん縮小したがんが再び大きくなったり、別の場所に同じがんが出現することをいいます。治療した場所の近くで再発を指摘されるだけでなく、別の場所で「転移」としてがんが見つかることも含めて再発といいます。

「転移」とは、がん細胞が最初に発生した場所から、血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器や器官へ移動し、そこでふえることをいいます。多いのは、リンパ液の流れが集まるリンパ節への転移(リンパ行性(こうせい)転移)、肺や肝臓、脳、骨など血液の流れが豊富な場所への転移(血行性転移)です。

再発がんの治療の目的と治療方法

国立がん研究センター「がん情報サービス」では、再発がんの治療の目的や治療方法について、以下のように記述しています。

再発・転移したがんの治療で目指すところは、多くの場合、初回の治療とは異なります。 がんの治療の目標には、「がんを治す(根治)」、「がんの進行を抑える」、「がんによる症状を和らげる(緩和)」ことがあげられます。初回の治療では、多くはがんが臓器の中にとどまっているので、根治を目標にして治療を行います。再発や転移したがんの場合でも根治を目指すことができる場合もありますが、ほとんどの場合は困難で、「がんの進行を抑える」こと、「がんによる症状を和らげる」ことが治療の目標になります。

なお、再発したがんの治療には、「薬物療法(抗がん剤治療)」「放射線治療」「手術(外科治療)」「緩和ケア」があり、これらの治療を単独、もしくは組み合わせて行います。

がん保険で再発へ備えることは可能?

再発でもがん診断給付金が受け取れる場合

がん診断給付金とは、がんと診断されるとまとまった金額が受け取れる一時金です。がん診断給付金があるがん保険を比べてみると、初めてがんと診断されたときに1回だけ受け取れるがん保険と、2回以上複数回にわたってがん診断給付金が受け取れるがん保険があります。複数回の方が保障は手厚くなりますが、その分保険料も高くなる傾向があります。

がん診断給付金を受け取る上での様々な条件例

がん診断給付金を受け取るための条件について、2つのポイントに注目して見ていきましょう。
まずは、がん診断給付金の受け取り回数について、各保険会社で違いがあります。初めて診断された時にだけ受け取れるもの、1年に1回まで受け取れるものの通算回数に上限があるもの、2年に1回までであれば回数制限なく受け取れるものがあります。また、2回目以降のがん診断給付金を受け取る条件として、がんの「診断」ではなく、がんでの「入院」を条件としているものもあります。支払回数とともに、再発で受け取れる条件についても細かく見ておく必要があります。

次に、上皮内新生物でもがん診断給付金を受け取れるかどうかも比較しておきましょう。がん保険のなかには、上皮内新生物にも悪性新生物と同額のがん診断給付金を支払うもの、上皮内新生物の場合には低額になるもの、上皮内新生物にはがん診断給付金を支払わないがん保険もあります。

このように、がん診断給付金だけを見ても、1回なのか複数回なのか、悪性新生物に限定なのか、上皮内新生物でも受け取れるのかなど、各保険会社によって違いがあります。保険商品ごとに細かな条件をよく確認したうえで、保険料とのバランスも考えながら選ぶといいでしょう。

がん診断給付金以外のがん保険の保障

(1)がん入院給付金

がんの治療目的で入院した時に、入院日数に応じて受け取れる給付金です。1日あたりの金額を大きくするほど保険料が上がりますが、その分手厚く備えられます。通常の医療保険では支払限度日数がありますが、がん入院給付金は入院1日目から日数無制限で受け取れます。

(2)がん手術給付金

がんの治療で所定の手術や放射線治療などを受けた場合に受け取れる給付金です。がんの手術を受けた後に再発や転移があった時にも、手術を受ければ受け取れます。

(3)抗がん剤治療給付金

抗がん剤治療を受けた時に受け取れる給付金です。入院か通院かに関わらず、抗がん剤治療を受けた月ごとに抗がん剤治療給付金が受け取れます。

(4)放射線治療給付金

放射線治療をした時に受け取れる給付金です。1回ごとの受け取りではなく、放射線治療を受けた月ごとに放射線治療給付金を受け取れます。

(5)通院給付金

がんの治療目的で通院した場合に受け取れる給付金です。がん入院給付金ではカバーできない通院治療を保障しています。通院給付金日額×通院日数という形で受け取れます。

(6)がん先進医療給付金

がんの治療の一環として先進医療を受けた場合に、患者の自己負担額が保障されます。がん治療の先進医療として代表的なものには、陽子線治療や重粒子線治療がありますが、患者の自己負担額が1回あたり300万円前後と高額な治療です。

ここでは、がん保険の主だった保障についてご紹介しました。詳細は各保険会社によっても異なりますし、この他にも様々な特約が用意されていることもあります。ただし、すべての保障を手厚く備えると保険料の負担が増してしまいます。がん診断給付金があれば、がんと診断されたときにその後の治療の種類に関わらず給付金が受け取れます。がん診断給付金を軸として、特に気になるところだけを特約で上乗せするといいでしょう。なお、がんの先進医療への備えにはがん先進医療給付金がありますが、医療保険にすでに先進医療特約を付けている場合には、保障が重なるので、がん保険にがん先進医療給付金を付ける必要はありません。

がんの再発まで考えてがん保険を検討する上でのポイント

(1)期間

がん診断給付金を2回目以降も支払うがん保険の場合、初めてがんと診断された時から再発の診断までの期間がポイントになります。初回から2年以上経過した場合に受け取れる、初回から1年以上経過した場合に受け取れるなど、保険会社によって条件が異なります。

(2)治療内容

がんと診断されたら受け取れる場合や、がんによる入院を条件としている場合があります。がんが再発した場合に、支払事由がどのような条件となるのかを確認しておきましょう。

引受基準緩和型医療保険という選択

・引受基準緩和型医療保険の概要

保険加入時の告知項目の数を減らして、健康状態に不安がある人でも入りやすくした医療保険を、引き受け基準緩和型医療保険といいます。告知項目数は3つほどで程度とわずかですが、項目のなかには、「過去5年以内に、がんを含む所定の病気で、医師の診察、検査、治療、投薬を受けたことがありますか?」といった内容の質問があります。がん経験者であっても、5年前までに、がんを含む所定の病気の診察、検査、治療、投薬がすべて終わっていれば、この質問には「いいえ」と回答できることになります。

また、告知項目や項目の文章は、各保険会社ごとに異なります。例えば、5年以内の上皮内新生物について、告知を必要とする場合もあれば、告知の必要がない場合もあります。同じタイプの保険を複数見比べて、告知項目を比較することで、加入しやすい保険が見つかることもあります。

がん保険の保障は多様化しており、受け取れる支払い条件も保険会社によってさまざま様々です。はじめてのがんの場合も、再発に備える場合も、がんと診断されたら受け取れるがん診断給付金を軸にすると選びやすくなります。そのうえで、気になる保障はを特約などを付加して保険料と支払い条件を見ながら備えて上乗せしていきましょう。

ライター

氏家祥美(うじいえよしみ)

ファイナンシャルプランナー

ハートマネー代表

お茶の水女子大学大学院修了。
2005年に女性4名でFP会社を設立して実績を積んだのち
2010年よりFP事務所ハートマネー代表となる。
「幸福度の高い家計づくり」をモットーに、
子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持つ。

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